無国籍楽団DOUBLE FAMOUSの1年10ヶ月ぶりとなるニューアルバムは音楽的放浪ドキュメントな仕上がり。なんと今回はEgo-Wrappin中納良恵&畠山美由紀&Leyona、3人の歌姫が参加の史上最強のアイテムです!これはまさに美と技の競演!セクシーな大人の魅力が漂う歌声で、1度聴いたらもう最後。虜になること間違いなし!CD-EXTRAとして、甲斐田祐輔監督によるプロモーションビデオも収録!
タワーレコード(2009/04/08)
中華料理屋だったり、アイリッシュ・パブだったり、昭和30年代のキャバレーだったり……Double Famousの音楽は無国籍だけれど、いつだって〈陽気な酒場〉の気配がする。〈ライヴ=酒場の宴〉での演奏が収録曲のほとんどを占めた今作には、まさに伝家の宝刀とも言うべき彼ら本来の陽気さが記録されることになった。そしてこの宴の楽しさを倍増させているのが、畠山美由紀、Leyona、中納良恵といった歌姫の存在だ。古参の畠山美由紀は、アジア歌謡の浪漫を感じさせる名曲“Ya Lai Xiang”にて淑女の気品と妖艶さを漂わせる。Gラヴのブルースの血を吸収して育ったLeyonaは“Jump Up”の上でワイルドに歌い、カリブの土臭いリズムとの絶妙な相性を確認。EGO-WRAPPIN'ではキャバレーの暗闇側を歌った中納良恵は一転、トロけるようなスティール・ギターが聴ける“Brazil”(名カヴァー!)や、カリプソ・ナンバー“Calypso Cha Cha Cha”でかわいらしい吐息を吹きかける。その美貌も歌声も三者三様。ただ彼女たちはみんな自作曲よりもリラックスし、ルーツ音楽の伸びやかなメロディーのなかで素の魅力をみせている。バンド演奏も今まで以上に歌心に溢れ、DRY&HEAVYの内田直之による人肌を心得たミックスも酔わせる。となると、こりゃ夢見心地なわけです。それでは今宵、夢酒場の楽団=Double Famousに乾杯を!
bounce (C)リョウ 原田
タワーレコード(2003年10月号掲載 (P78))
通算3作目となるDouble Famousのニュー・アルバムは畠山美由紀、中納良恵(EGO-WRAPPIN')、Leyonaという3人のシンガーをフィーチャーし、数か所でのライヴ・パフォーマンスとスタジオ・テイクを織り交ぜた一枚だ。ということで、世界各地の音楽を片っ端から胃袋にブチ込んできた彼らの雑食性というものが贅沢に形にされている。テックス・メックスの異才スティーヴ・ジョーダンの“Las Coronelas”では青柳拓次のアコーディオンが本家ばりに舞い、50年代の南アフリカに残されていた名曲“Nonto Sangoma”では大らかなビッグバンド・スタイルのジャズも聴かせる。Leyonaの歌声がソウルフルな“Jump Up”(以前には畠山美由紀ヴァージョンで録音もされていた)は映画「007は殺しの番号」の劇中歌だし……と元ネタ探しだけで字数が尽きてしまいそうではあるが、それを一本スジの通った内田直之によるミックスが見事に束ねているのが今作の聴きどころだ。〈ここではないどこか〉を瞬時に創出させるかのようなそのサウンド構築は上品ですらあり、ここ最近の内田の仕事としても最上級のもののひとつといえるだろう。もちろん3人娘の歌唱も実に素晴らしく、なかでもそれぞれ一曲づつ吹き込んだスタジオ・レコーディング曲は息を飲むような仕上がり。つまり、緩やかなコミュニティー性を持ったDouble Famousというグループだからこそ生み出せた極上の無国籍料理、しかもフルコース!!ってな一枚なわけだ。ライ・クーダーが聴いたら嫉妬するかもね。
bounce (C)大石 始
タワーレコード(2003年10月号掲載 (P78))