サンディエゴ出身の3ピース・ポップ・パンク・バンド、BLINK182の通算7枚目のアルバム。盟友ジェリー・フィンを再びプロデューサーに迎え、クレイジー・サウンドをさらにビッグスケールに展開。十八番の下品ネタから、今までのイメージを覆すクールなサウンドまで。PV他、約20分の映像を収録したCD-Extra仕様。 (C)RS
JMD(2019/02/13)
彼ら、ブリンク・182の結成は90年代前半のこと。その間、〈メロ〉や〈エモ〉など、パンク・ロックにとっては便利で、逆に厄介なカテゴリーが生まれてきている。そして、それらすべてを呑みこんだニュー・アルバム『Blink-182』! ビッグ・メロディーをドラム・ループで挟んだ、まるで2曲が同時進行しているような先行シングル“Feeling This”。オープニングを飾るこの曲が、アルバム全体の方向性をも物語っている。スタジオ作品ならではの作り込みが、ジェリー・フィンによるプロデュースのもとに行われ、同じタイプの楽曲がただ一つとして存在しない。倍音がかったトム・デロングのヴォーカル、無敵のハーモニーは〈エモ〉以上に〈エモ〉!! 録音物という前提のもとに3ピースの可能性を広げた本作。ポップ・イコンとしても十二分な存在である彼らの音楽には、これからどんなカテゴリーが与えられるのだろうか?
bounce (C)武山 英丈
タワーレコード(2003年12月号掲載 (P77))