POWER QUESTは01年、DRAGONFORCEと改名する前のDRAGONHEARTを脱退したキーボードを中心に結成されたイギリス出身メロディックスピードメタルバンド。
前作『MASTER OF ILLUSION』からキーボード以外全員メンバーチェンジをして発表された3年振りとなる5thアルバム。
<収録曲>
①Battle Stations
②Rising Anew
③Glorious
④Sacrifice
⑤Survive
⑥Better Days
⑦Crunching The Numbers
⑧Only In My Dreams
⑨Blood Alliance
⑩City Of Lies
⑪Time To Burn
前作では減退していた、颯爽とポップに疾駆するキャッチーなメロスピが本作では完全復活…どころか、更なる高みに到達。
キーボードが骨幹を成すサウンドはこれまで同様だが、ギターが2人になってこれまでの倍くらい弾きまくっており、テクニカルなソロの掛け合いは勿論、ハモるリードやユニゾンも随所で魅せる。
そこにキーボードも加わり、非常に劇的でスリリングなインストパートを構成している。
リズムは更に強固になり安定感は勿論、アグレッションも増している。
メロディもさらに良くなっており、非常に良質で耳に残る。
元FIREWINDのチティ・ソマパラ(Vo)の歌も素晴らしい。
②③④⑤『Survive』⑥『Better Days』等、全曲が傑曲と言える程であり、哀愁満載な⑩『City Of Lies』の間奏ではブラストビートと共にネオクラに引き倒すギターソロが圧巻。
複雑でプログレな⑦、表題曲で9分の大作⑨といった曲もキャッチーさを失わず見事に展開していく。
メロハーやハードポップ的な要素が混在しながらも、POWER QUESTの中で一番、ヘヴィでスピーディーでテクニカルでメロディアスな傑作。