
ブルックナー: 交響曲第8番(ハース版) / ヘルベルト・フォン・カラヤン、他
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カラヤン・ベルリンフィルは1966年4月12日~5月3日に来日し、東京だけでなく札幌~福岡まで計11都市で演奏を行ったそうです。このブル8(ハース版)は5月2日のライブ録音。演奏には長旅の疲れを感じさせるところもありますが、それもライブならではの味わい。むしろ無機質で超特急のように進んでいく1975年録音(Novak版)とは打って変わって、晩年のVPOとの録音に近いゆったり、どっしりとして、訥々と語りかけるような演奏にカラヤンのブルックナー解釈の本質を見た気がします。まだ日本でブルックナーが今日ほど認知されていなかったこの時代にブル8を持ってきたことに驚く一方、結果的に、これが日本公演での最後のブル8となってしまったのも悔やまれます。「解説」にある当時の評論家の対談(抜粋)は興味深く読みましたが、カラヤンが採用した「版」の変遷について、例えば金子建志先生の解説などがあるともっと付加価値が高くなると思いました。終演後の聴衆の拍手が早すぎるのが玉にキズですが、いずれにせよ、これは、いつまでも、何度も噛みしめるように聴きたい貴重な一枚になりました。
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シュンさんが書いたメンバーズレビュー
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カラヤン・ベルリンフィルは1966年4月12日~5月3日に来日し、東京だけでなく札幌~福岡まで計11都市で演奏を行ったそうです。このブル8(ハース版)は5月2日のライブ録音。演奏には長旅の疲れを感じさせるところもありますが、それもライブならではの味わい。むしろ無機質で超特急のように進んでいく1975年録音(Novak版)とは打って変わって、晩年のVPOとの録音に近いゆったり、どっしりとして、訥々と語りかけるような演奏にカラヤンのブルックナー解釈の本質を見た気がします。まだ日本でブルックナーが今日ほど認知されていなかったこの時代にブル8を持ってきたことに驚く一方、結果的に、これが日本公演での最後のブル8となってしまったのも悔やまれます。「解説」にある当時の評論家の対談(抜粋)は興味深く読みましたが、カラヤンが採用した「版」の変遷について、例えば金子建志先生の解説などがあるともっと付加価値が高くなると思いました。終演後の聴衆の拍手が早すぎるのが玉にキズですが、いずれにせよ、これは、いつまでも、何度も噛みしめるように聴きたい貴重な一枚になりました。
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