ナッシング・バット・ザ・ブルース

Eric Clapton

まさか今になってこの時のライブがBlu-rayで見られるとは、良い時代になりました。オールブルースで固められたfrom the cradleツアーの、かのフィルモアウエストでの94年11月の3日間の演奏を編集したライブです。曲間にクラプトンのインタビューとオリジネイターの演奏が挟まれています。テレビ用の映画なので仕方はありませんが、純粋にライブだけ見たい人にはもどかしいかもしれません。本編とは別に演奏だけ見れるような工夫があっても良かったかもしれません。マーチンスコセッシが製作総指揮をしているだけあって1本の映画として見るとよくできている思います。それより何しろクラプトンの演奏が凄すぎます。ソロになってからの演奏としてはベストと言って良いほどです。何かが乗り移ったかに思える、まさに鬼気迫るとはこのことだと思います。私的にはちょうどブルースにハマっていた時期なので、翌95年に来日した時はブルースだけで構成されたライブとあって、代々木体育館と武道館で計5回も行ってしまいました。それほど思い入れの強いライブなので、今回のリリースは拍手を送りたいと思います。
ひとつ不満点があるとすれば、パッケージが輸入盤にライナーノーツを加えただけの体裁だったので、もう少しだけ豪華まで行かなくとも日本版らしさがあっても良かったと思います。でも演奏が最高なのでグッドです。またCDは完全版ではないので、かつて海賊版で出ていたように2枚組で演奏順にしたものにしてほしかったですね。それとできれば映画館で1週間限定でも良いので自ぜひ上映してほしいです。大画面と大音響で見てみたいです。なんだかんだ言ってもクラプトンは私にとってはNo.1のフェバリットミュージシャンです。