ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲全集＜タワーレコード限定＞

ケッケルト四重奏団

この30年ほどスメタナ、ブダペスト（3種）、メロス、ジュリアード（2種）、アルバン・ベルク（2種）、ヴェーグ、ハンガリー（2種）、アマデウス、バリリを聴いてきましたが、全曲どこをとっても不自然な「つくった」感じがない。呼吸をするように、という表現が最もふさわしい。本当にこのような全集を知らずに死ぬのは許されまい。

シューマン: 弦楽四重奏曲第1番-第3番, ピアノ五重奏曲＜タワーレコード限定＞

クリストフ・エッシェンバッハ、他

タワーレコード社の慧眼と企画・実行力に心服と感謝。エッシェンバッハのピアノも素晴らしいもの。冷徹で熱いジュリアード盤とは私は甲乙つけられない。第2Vnが右から聴こえなければこれらの曲の本当の凄さは分からないけれども。

Prokofiev: Piano Concerto No.3 Op.26; Schumann: Piano Concerto Op.54

サンソン・フランソワ

両曲とも非常に貴重なライヴです。EMIの集成にも含まれていません。同曲異演ならありますが、フランソワのライヴ録音は稀少です。すでにほかのサイトでは廃盤。個人的にはシューマンならミュンシュやクレツキとの方が好きですが、プロコフィエフならこれが。

ストラータス・シングズ・クルト・ワイル＜タワーレコード限定＞

テレサ・ストラータス

目を疑うような価格。ストラータスのワイルが集成されている感涙の企画にいまだどなたのレビューもないとは。ニヒルで熱い歌唱。詳細な曲目解説と歌詞対訳つき。そして解説書表紙の裏表まで使ってオリジナル・ジャケットが再現されています。特にルチア・ポップの集成とこのセットは、企画した方々に深く御礼申し上げたいです。

ダウランド: リュート歌曲全集＜タワーレコード限定＞

コンソート・オブ・ミュージック

タワーレコード社が長年の渇を癒して下さいました。解説と対訳が付いてこの価格。まずこの場を借りて感謝申し上げます。ダウランドにたどり着くまで15年。時を越えてきた音楽には個人的な好みなど吹き飛ばすような力が秘められています。「単調でつまらない」と思っていた自分の方がそういう人間だったと思います。今は遅ればせながらここに身近となったダウランドを少しでも吸収して、魂の静けさを得たいと思います。

エイドリアン・ボールト: シベリウスを振る

エイドリアン・ボールト、他

ボールト卿はCD2枚分のシベリウスを録音しており、それらは作曲者本人から絶賛されたもののはずです。どうかすべて出して下さい。なおボールト卿のワーグナー、CD3枚分もどうかまとめてくださらないでしょうか。

不滅の名歌手ルチア・ポップ～オペラ・アリア集&歌曲集

ルチア・ポップ

感涙ものの企画、本当にありがとうございました。気高く、あたたかい美酒に酔う思いです。解説と歌詞対訳もあり、解説書の裏表紙はディスク3のオリジナルでクリムトの絵です。中身も外観も美しい、心のこもった素晴らしいディスクです。

ブラームス:歌曲集

クリスタ・ルートヴィヒ、他

いろいろな顔のあるバーンスタインですが私としてはピアニスト、それも「歌曲伴奏者」としての彼が最高です。これまでマーラー歌曲しかなかったので望外の喜びでした。荒々しく、熱く声部にからむ砂漠のようにかわいた音色。特に「ジプシー歌曲集」の凄み。ルートヴィヒも暗くもえさかる火のようです。所々で拍手も入る生々しいライヴ。対訳つきでこの値段。すばらしい企画ありがとうございます。