収録当日は会場の前方で聴いていました。この日の陽水さんのコンディションは...良くなかった気がしていたのですが、改めてブルーレイで聴いても、終盤の数曲以外は、やはり声が出ず、伸びず、な印象でした。毎回絶好なコンディションにはなりえませんが、商品化されたという観点では難しい結果になりました。
「不世出の音楽の巨人にも、等しく時の経過が襲う---」残された複雑な感慨。確かに、60代以降は声域は狭まり、近年は筋肉の衰えか、声量を求めないクセの強い歌い方になっているのは承知していました。でも、それだとライブの場合、折角のアレンジが活きて来ない...いや、そんなことは陽水さんご本人が考えることですし、その上で活動されていくでしょう。
コロナにより陽水さんもまた、先の見えぬ長い休息にあります。50年を超え、これからは短時間でいい、好きな歌を、想いのまま、でもストレートな歌唱が聴ける日を私は待っています。