「愉快な(陽気な)後家さん」ことメリー・ウィドウのこの演奏は40年近く前から認知しており、とても気になっていたのでSACD化と広告が出た瞬間に予約をしてしまった。勿論、頭の固いクラシック音楽ファンの私は、基本的には「こうもり」とこの曲しか全曲は聴かない。その程度のオペレッタ好きである事を前提として頂きたい。それ故に、この曲の完全な全体像は理解していない。そして、オリジナルのLPの収録がどのようになっていたのかも把握はしていないが。セリフのカットが多過ぎ興覚めしてしまった。演奏も素晴らしいの一言だし、対訳もあの人特有の意訳も目立つが、親切・丁寧だと感じたとはいえ、重要なセリフか無かった事に失望した。セリフあってのオペレッタ。「こうもり」のセリフなし盤(例えばクラウス盤)は、やはり物足りなさを感じると思う(私の感受性が低いからか?)。そこで、演奏的には☆5個だが、あえて☆4個にさせて頂く。その点、カラヤンの全曲盤は安心して聴けると共に演奏も良い。何故余白にスッペ序曲集なのかは疑問だが。三幕の後い素直に聴けてしまう。無理に1枚にしたための結果かもしれないが、曲の演奏自体は誰にでもお勧め出来るものと思った。オリジナルLPがどんなものだったか知っている方がいらっしゃったら、是非とも教えて頂きたく思います。