
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ集 / ジョス・ファン・インマゼール
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一瞬オーディオセットの不調かと疑うホワンとした音。フォルテ・ピアノの意図された音と分かっていても初めは入り込めない。ところが、曲ごとに音を切り替えていくインマゼールの淡々とした取り組みにいつの間にか心奪われる。「ベートーヴェンの書いた音はこれだったのか」とインマゼールの術中にはまって納得の域にまで達すると、繰り返し聞きたくなるほど心になじむ。最初はちょっとそっけなく聞こえるかもしれないが、はまるとこれ以上ない情理を尽くした演奏。今回は若書きベートーヴェンだが中期も後期も出してほしい。
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ミガデルさんが書いたメンバーズレビュー
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非常にユニークな演奏である。テンポや音量のコントロールが、良く言えば即興的、端的に言えば得手勝手な増減がこれでもかと繰り広げられ、作品の造形がすっかり削ぎ落とされている。はっきり言って、市民オーケストラや学生サークルの演奏の方が、まじめに音楽を奏でている分聞き甲斐も、感動もある。「すごい音盤に出会ったな」、という感慨が無いと言えば嘘になるが、全く良い意味ではない。もしかしたら、何かに八つ当たりをしたいときに聞くと、怒りがこっちに向いてすっきりする効果があるかもしれない。
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ベルグンドのシベリウスは、既に評価が高いのでCDで持っている方も多いかと思うが一枚のディスクで全曲聞けるのはありがたい。映像は年代的にもアナログな解像度で「それなり」の画質。撮り方はきわめて穏当で、うるさくない。日本では実演が多いわけではないシベリウスの交響曲の演奏を目で見ることができると言う十分な価値がある。再生の環境にもよるかもしれないが、音はかなりくっきりと聞きやすい音質で、確かなことは言えないけれども、映像用に少しせり出すようなバランスを施しているのかもしれず、観客の生体音は演奏中は聞こえないが、楽器の分離感が高い。当然のことながらライブならではの高揚感があって、スラジオ版のCDよりも「良い音」に聞こえる。値段も手ごろで、シベリウスの交響曲の全曲盤を探している方には、迷わずお薦めできる。
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一瞬オーディオセットの不調かと疑うホワンとした音。フォルテ・ピアノの意図された音と分かっていても初めは入り込めない。ところが、曲ごとに音を切り替えていくインマゼールの淡々とした取り組みにいつの間にか心奪われる。「ベートーヴェンの書いた音はこれだったのか」とインマゼールの術中にはまって納得の域にまで達すると、繰り返し聞きたくなるほど心になじむ。最初はちょっとそっけなく聞こえるかもしれないが、はまるとこれ以上ない情理を尽くした演奏。今回は若書きベートーヴェンだが中期も後期も出してほしい。
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