Beethoven: Complete Symphonies & Selected Overtures

アルトゥーロ・トスカニーニ、他

トスカニーニのベートーヴェン交響曲全集ということであれば、歴史的な記録としても、RCA盤よりもこちらを推したい。

エルガー: 管弦楽・協奏曲作品録音、ゲロンティアスの夢

ジョン・バルビローリ、他

収録作品すべてがバルビローリ自家薬籠中のもの。購入して損はない。とりわけ、「海の絵」はベイカーの絶唱。これ以上のものは望めるのだろうか。

Beethoven: Symphony No. 3; Stoelzel: Concerto Grosso

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、他

これを聴かずしてシューリヒトを語るなかれ、といっても過言ではない。シュテルツェルは出色の出来。

ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第28番&第29番

マウリツィオ・ポリーニ

　先年完成させた『全集』のうち、とりわけ近年の録音には、正直いって、粗が散見された。「ポッリーニ老いたり」と思わされ、それでもなお、彼の一ファンとして、後期ソナタの再録版に耳を傾けてきたが、とりわけ今回のこの二曲は出色といってもけっして過言ではない。私自身が両曲を愛好しているからということを差しひいても、やはりこの演奏には素直に首を垂れるしかないように思う。