メンバーズレビュー一覧

ちまころさんが書いたメンバーズレビュー

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「当LPレコードのオリジナル音源はステレオですが、左右の拡がりの少ない音で収録されています。」とのことだが、本盤新世界ではそんなことは全然ない。しかし、音質が優れているのか?と言われると微妙だ。音源は既存のCDなのか?

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オリジナルLPもその後の再発LPもEMI、ETERNA共に1枚A面・B面に1番と4番をカッティングしており、特に1番の音質は詰まり気味で倍音に乏しく、内周での鳴りの悪さを克服するための再生はかなり難しく限界があった。今回の復刻で1番も4番もA面・B面に渡ってカッティングされ、特に1番の音質改善は目覚ましい。

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音質、録音に関しての一般的評価が芳しくないBIS盤ですが、確かに様々な類のノイズ(電気的なものなど)が混入してはいるものの、本アナログ盤で聴く限りは、かなりリアルで迫真的な、いかにも本番というような弾きぶりの演奏が聴こえてきます。少なくともモヤがかった音ではありません。EMI HMVのバイロイト盤とは決定的に違うのは、演奏の頂点における迫力で、例えば1楽章展開部のティンパニを伴う盛り上がりを本アナログ盤は如実に伝えてくれます。とにかく思いの外、臨場感のある音です。あえていうなら1942年盤に匹敵する直接的な迫力があります。SACD盤ではどのように聴こえるのか、あるいは協会盤はどうか、比べてみたくなりましたが、本盤は厚みのあるアナログならではの特性が功を奏している気がします。

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