メンバーズレビュー一覧

目覚めよ ~ ワウター・ドゥコーニンク:独奏ヴァイオリンのための作編曲集 / 中丸まどか

ブクステフーデの《パッサカリア ニ短調》無伴奏Vn版は初の試み故か、購入。意外にも、バッハの《前奏曲とフーガBWV534》の無伴奏Vn版に、好印象を持った。無伴奏Vn版が原曲との説もある《トッカータとフーガ ニ短調》に続き、ブゾーニがp版に編曲している名曲《前奏曲とフーガBWV532》辺りから、リスト編曲のBWV542〜548、ブゾーニ編曲BWV552辺りの曲まで、無伴奏Vn版で再現される可能性が見えてきた感じ!当演奏者による続編を期待する。ブクステフーデやパッヘルベルの一連の《シャコンヌ》や《パッサカリア》も、無伴奏Vn版で聴きたいもの。また、ビーバーの名曲《パッサカリア》に加え、ケルルやムファットのorg曲の名曲《パッサカリア》なども無伴奏Vn版で聴いてみたいもの。現代ものだと、天才M.ナイマンの《Zoo capriece》など、是非当演奏者により、バロックVnで再現して貰いたいもの!

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91lirpa1691さんが書いたメンバーズレビュー

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(全18件)

素晴らしい!

バッハの名作は、当時の演奏習慣に沿うべく、インプロヴィゼーションから始まる。バッハの音楽も、早めのテンポで軽快に演じられる。紛れも無く、現代の名演!

CD1の終曲は、何と、前バッハの偉大な名曲ビーバーの《ロザリオのソナタ》の終曲《パッサカリア》!バロック・チェロによる演奏だが、アゴーギクやデュナーミクは、バロック・ヴァイオリンに勝るとも劣らない名演だと思う。曲の半ば、何となくロック風なインプロヴィゼーション後にビーバーの音楽に繋がる音楽の流れなど自然であり、実に知的!

とにかく、実に素晴らしいビーバーでありバッハだ!!!

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一聴して、異形のジョスカン‼️聞こえて来る響きは、Ens.オルガヌムや、Ens.オルガヌム系のEns.グランドラヴォアそのもの。ライナーを読むと、リーダーのバルトシュ・イジビツキは、Ens.オルガヌムのリーダーのM.ペレスに師事とある。宜(むべ)なるかな!伝統的なPCAやヒリヤード.Ensやタリス・スコラーズなどのイギリス系のEns.とは異質の演奏表現だけれども、実に素晴らしいジョスカンだと思う!「ポーランドのジョスカン」もまた、ジョスカン・デ・プレの音楽の真髄を伝えてくれていると思う!

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グールドによるバッハの《ゴールトベルク変奏曲》が20Cのピアノ演奏史上の事件なら、モルテーニによるベートーヴェン=ウィンクラーの《大フーガ》は21Cのピアノ演奏史上の事件だ!!!

待望久しかったピアノ・ソロ版《大フーガ》の名演の登場!!!ベートーヴェンの最高傑作《大フーガ》の2台ピアノ版によるCDは数多あったし、二重録音的なピアノ・ソロ(?)版(メラー盤)もあった。しかし、残念ながら、《大フーガ》の構造を何とかなぞっただけのような、凡百な演奏ばかり。

圧倒的な、モルテーニによるベートーヴェン=ウィンクラーの《大フーガ》!!!ベートーヴェンの脳裡に鳴り響く音楽は、ベートーヴェン自身により、《弦楽四重奏》の形で産み出されたが、ウィンクラーによるピアノ・ソロ版は、ある意味、ベートーヴェンの脳裡に鳴り響く音楽の神秘的なまでのルプレザンタシオン(表象/再-現前)である。そして、それはまた、正に、偉大なベートーヴェン像である。「英雄的なばかりでなく驚異的でもある」(ライナーノーツ)モルテーニの演奏!!!実際、モルテーニの演奏よりも、遅くても速くても、強奏的でも弱奏的でも、ベートーヴェンの音楽の本質は再現され得なかったであろう。モルテーニによる、虚空に煌めくかのようなスタインウェイの高音の美しい響きや、複雑なフーガの音響の塊は、ベートーヴェンの創造する小宇宙を大変見事に再現し得ていると思う。

ブレンデル、ポリーニ、カツァリス、ブッフビンダー、シフ、コルスティック達のベートーヴェン像を凌駕するかのような、燦然と輝くモルテーニによるベートーヴェン=ウィンクラーの《大フーガ》!!!

モルテーニによるような真正なベートーヴェン像を、R.ロランやT.マンやアドルノやサイード達も聴きはしなかったかもしれない。彼らとは違い、21Cの我々は、モルテーニのお陰で、真正なベートーヴェンの偉大な音楽を体験できる。モルテーニによるベートーヴェン=ウィンクラーの《大フーガ》は、実に偉大なモニュメントである!!!

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ブクステフーデの《パッサカリア ニ短調》無伴奏Vn版は初の試み故か、購入。意外にも、バッハの《前奏曲とフーガBWV534》の無伴奏Vn版に、好印象を持った。無伴奏Vn版が原曲との説もある《トッカータとフーガ ニ短調》に続き、ブゾーニがp版に編曲している名曲《前奏曲とフーガBWV532》辺りから、リスト編曲のBWV542〜548、ブゾーニ編曲BWV552辺りの曲まで、無伴奏Vn版で再現される可能性が見えてきた感じ!当演奏者による続編を期待する。ブクステフーデやパッヘルベルの一連の《シャコンヌ》や《パッサカリア》も、無伴奏Vn版で聴きたいもの。また、ビーバーの名曲《パッサカリア》に加え、ケルルやムファットのorg曲の名曲《パッサカリア》なども無伴奏Vn版で聴いてみたいもの。現代ものだと、天才M.ナイマンの《Zoo capriece》など、是非当演奏者により、バロックVnで再現して貰いたいもの!

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「カルカッタ 1789」と題された、大英帝国の帝国主義という負の歴史の中で生じた、東西異文化の交流の一端を、当時のバロック音楽で再現した大変興味深いCDだ。インドゆかりのメロディーに基づく作曲者不詳の《サキア》は、ヨーロッパの古楽器にシタールとタブラが加わり、インドの王侯貴族の前で奏でられたであろう優雅な、まさに「ジャム・セッション」!カルカッタで再現されるパーセル、ヘンデル、C.バッハ、アーベル等のロンドンの音楽。ヘンデルの《合奏協奏曲》など、ヘンデルの本来の意図を再現すべく、オーボエ四重奏曲版という凝りよう。かつての、K.617レーベルにより切り拓かれた「バロックの道」は、尚も続く!

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精神の時

ハンネス・ポーリット

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

リスト=ブゾーニの名曲《マイヤベーア「預言者」のコラール「アド・ノス・アド・サルタレム・ウンダム」に基づく幻想曲とフーガ》の新たな 名盤の誕生!コラールの理念を高らかに響かせるリストの音楽は、大変感動的!共鳴弦を備えたブリュートナーの響きは、19Cのピアノの響きを思わせる。ブゾーニによるピアノ版は、リスト自身の《ピアノ・ソナタ》に勝るとも劣らない名曲となり、ブゾーニの慧眼にも感心させられる。ポーリットは、ブゾーニへの賛辞として、リストの曲の前にブゾーニの《前奏曲》を置いている。洒落た演出である。

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ツェートマイアー・ブリュッヘン・18Cオケの非正規ライブ盤以来渇望された、ピリオド楽器によるVn協奏曲正規盤の登場。クリーニングによる修復後の絵画を思わせる尖鋭かつ鮮烈な響きにより、19Cライプツィヒに誘(いざな)われるかのようで、実に感動的‼️交響曲Nr.1もまた、ノリントンやガーディナーに続く名演‼️

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アンサンブル・オルガヌムのメンバー達によるビザンツ聖歌シリーズの1枚。死者のための礼拝の再現。圧巻は、CD終曲の20数分にも及ぶ《トリサギオン》。ゆったりとした祈りの音楽に、悠久の時の流れの中、生と死の境は消え果てるかのよう‼️フレデリック・タヴェルニエ‐ヴェラスによる新たな名盤‼️

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ブクステフーデの名曲《シャコンヌ》を聴いて30年経って、やっとピアノ版が聴けた‼️
メイリン・アイ盤で一番感動的だったのが、ブクステフーデ=シュトラーダルの《前奏曲とフーガ ヘ長調BuxWV.145》の幸福感に充ち溢れた《前奏曲》。初めて聴いたが、なるほど若きバッハが、アルンシュタットからはるばる400キロ離れたリューベックまで、徒歩でブクステフーデを聴きに行ったのも分かる感じ。3分足らずのブクステフーデの前奏曲は、バッハの《平均律》48曲の前奏曲の源泉‼️偉大なるブクステフーデ‼️メイリン・アイに感謝‼️

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なかなか聴き応えある選曲。特に、バッハが並ぶCD2は良かった。中でも、ティル・ホフマンの演奏する《イギリス組曲第6番》など、冒頭の「プレリュード」からして、実に鮮やか‼️同曲のグールド以後の金字塔的な名演‼️

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CD2の冒頭の曲は、何とケルルの名曲《パッサカリア ニ短調》‼️ピアノ版による初録音⁉️ピエナールによる当CDは、バッハ以前の鍵盤音楽をピアノで演奏する無意味性が、有意味性に変化する予兆となる名盤⁉️

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《聖母マリアの夕べの祈り》の演奏史上、革命的な演奏‼️ルネサンス後のバロック初期のローマ・カトリックの典礼音楽を、近隣のコルシカ島や遠くジョージア(旧グルジア)の民族音楽まで見据えた汎地中海文化圏の音楽として再現‼️冒頭の合唱は、アンサンブル・オルガヌムのコルシカ島聖歌を思わせるなど、ソレム唱法のグレゴリオ聖歌批判のアンサンブル・オルガヌムの文脈をよく咀嚼している。それでいて、《グローリア・パトリ》など、モンテヴェルディと同時代の江戸時代初期の、芥川の切支丹ものの傑作「奉教人の死」の、はらいそのぐろおりやを思わせ感動的‼️

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いつもながらのグラスは、いつもながら素晴らしい‼️ショスタコーヴィッチの交響曲のピアノ盤(版)とはまた違った感じで、アポカリプティックなグラスの音楽世界もまた印象的‼️

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とても素晴らしい。録音も良くて、バレンボイムのピアノ独奏部分などでは周囲の鳥の囀ずりもよく聞こえる。ケージの《4分33秒》的でシェーファーのサウンドスケープ的⁉️あるいは、作曲当時のブラームスがいた、ハノーファーの緑豊かな自然を思い起こさせる‼️バレンボイム盤はこの鳥の囀ずりで印象的であり、ブラームスのシューマン哀悼の思いを実に深く刻印していると感じられる点で、名曲の名盤だと思う‼️

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PCAやヒリヤード・Ens.、タリス・スコラーズ、ポメリウム等のジョスカン演奏史に、燦然と輝く足跡を刻印することに成功したCut Circle‼️《アニュス・デイ》の静謐な祈りの音楽の真髄「主よ、我らに平安を」が、グランドラヴォアのオケゲムに追随するばかりに、これ程までに実に熱く表現されたのは初めて‼️実に、感動的‼️

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最早、ヒリヤード・アンサンブルやオルランド・コンソートをも凌ぐニューヨーク・ポリフォニー‼️モラーレスやビクトリア中心のスペイン・ルネサンス音楽史観、延いては、ジョスカン中心のルネサンス音楽史観の見直しを迫られる名演‼️

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ヴィヴァルディの《四季「冬」》のハープ版の演奏。まるで津軽三味線の、弦を撥で叩きつける様なハープ‼️時に寄せては返す波の音の様に印象的で、時にプレ・ベートーヴェン的なアパッショナートなハープの衝撃的な響き‼️「ハープの貴公子」ド・メストレは凄い‼️

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CD5収録の《熱情》は、断片的と称される音楽構造が、バッハの対位法と異なるベートーヴェン独自のポリフォニー(多声構造)であることを、カツァリスは見事に開示し得ている。悲劇的な音楽の中に聴こえる、カツァリスによるベヒシュタインのピアノの高音の煌めきは実に美しく印象的!偉大なベートーヴェンの音楽のエピファニー!カツァリスによる驚くべきベートーヴェン!!!

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