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ベートーヴェン:歌劇≪フィデリオ≫全曲
ヨナス・カウフマン、他
コンサート形式のライブとは言え、これ程アンサンブルの見事なフィデリオは初めてだ。音楽は表情豊かで自然に物語の世界に引き込まれてしまう。第一幕冒頭、ドラマの展開が緩い部分でも、音楽が退屈になることは無くまるでモーツァルトのように軽快で面白い。勿論クライマックスはベートーヴェンらしい力強さに満ちている。もう一つ白熱した展開が欲しいが、このバランスと音楽の完成度の前には無いものねだりかもしれない。
モーツァルト:交響曲第39番&第40番
クラウディオ・アバド、他
モダンオケによる軽快・典雅なモーツァルト。奇を衒わない中庸な表現ながら、控え目なテンポルバートやアクセントの妙が実に美しい。アバドが約30前に録音した40番はモダンスタイルでの名演だったが、今回はオーセンティックなスタイルで新たな名演を生み出してくれた。アバド初録音の39番も40番との描き分けが巧みで作品の性格を見事に表現しており一聴の価値あり。
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