彼女の声質、表現力は実に奥深く、聴き込むたびに新しい発見が今でもある。高価なステレオなどで再生すればするほどその天才ぶりが分かる。白いパラソルから風立ちぬの間に映画撮影も重なり、過度な疲労から声がかすれ、声が出ないなどあったみたいだが、それが後の松田聖子のキャンディーボイスのきっかけでもあったのでしょう。神様まで味方に付けてしまった、としかいいようがない。自分は色んな同作品のCDが発売されているが、初盤の3800円や3500円ラインが1番音がいいと感じている(音の小ささはボリュームで補えるので)ある夜、疲れて帰るカーステレオでこの作品のDecember Morningが流れてきた。むちゃくちゃ驚いた。かざはな〜♪まるで目の前で彼女が歌っているような衝撃で、ずっとボーカルに集中して聴き惚れた、もう言い尽くされているが、天才をまざまざ見せつけられた感がある。この時、19歳でしょ?それにまたびっくり。私は実は白いパラソルが気に入っている。声に集中して聴くと、今までのシングルの元気一杯の輝かしいボーカルではなく、冒頭からセクシーさが散りばめられている。当時小学生だったが、セクシーと言う言葉も知らないのに、この変化を感じ取ったのだと思う。少し大人びた抑えた歌い方が、この曲の真髄だと思う。おねがいよ〜とか、シャワー浴びて〜の「て〜」の発音!これだけでも、他の80年代アイドルとは全く違う。他の曲も然り、新しい発音の発見、天才ぶりにスゲ〜!と1人車の中で感動している。私がこの楽しみ方をするのはスコールから、カナリアまで。ティンカーベルは彼女の声の高音部を上げ過ぎていると思っている(既出のロックンルージュやアリスは除いて)もしかしたら、さらに発声の技術が上がったのかも知れない。透明感があって綺麗なのだが、音が僅かにフラットするのも彼女の表現力や声質の魅力だと思っているので。
自分の愛聴盤は初盤のCDです。金レーベルなら尚いい。後にリマスターされたCDより断然音がいいと思っている。と言うか、当時の音で楽しみたい。