NEWS & COLUMN ニュース/記事

第553回 ─ skidaround & Yass

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/11/18   18:00
ソース
『bounce』 316号(2009/11/25)
テキスト
文/一ノ木 裕之

伊達男から滲み出る、黒いお汁が大好きです!

  Jazzy Sportのコンピ『Pound for Pound 2』、今年発表されたGAGLEやDJ Mitsu the Beats、SOUND MARKET CREWのアルバムへ参加するなど、仙台の人脈から信頼の厚い4人組ユニット・skidaround。今回彼ら関連の新作2枚がほぼ同時にリリースされた。まずは本隊skidaroundのニュー・アルバム『Detour ahead』。バンドはだしな4人のサウンドは、ヴォーカル、ウッドベース、DJにトラックメイカーというメンバー編成以上に行き届いたものだ。むせぶようなファルセットも聴かせるMahitoのヴォーカルを連れ立って、ジャジーかつソウルフルなエレガンスを全編で放っている。底に流れる黒いグルーヴが、GAGLEらと共鳴する所以だろう。また、これに次いで登場したのは、グループでウッドベースを担当するYassのソロ・アルバム『Blue smokin'』。こちらはskidaroundと地続きな音楽性をよりジャジーに強めつつ、グループの頭脳とも言われる彼の存在を大きく浮き彫りにしている。いずれの作品にもGAGLEのHUNGERがラップで参加しており、その点も見逃せないアピールとなるはずだ。