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第20回 ─ 〈さんピン〉主催のECDを迎え、日本語ラップ黎明期から現在への変遷を語る!!

第20回 ─ 〈さんピン〉主催のECDを迎え、日本語ラップ黎明期から現在への変遷を語る!!(2)

連載
サ イ プ レ ス 上 野 の LEGEND オブ 日 本 語 ラップ 伝 説
公開
2009/09/02   18:00
更新
2009/09/02   22:58


サイプレス上野×ECD

――〈さんピン〉の話をもうちょっとしましょうか。

ECD「〈さんピン〉のヴィデオを観ると、上野君の姿がバッチリ映ってるもんね(笑)」

上野「SOUL SCREAMの時に、高1の俺が叫んでる姿が」

ECD「高1は若いねー。そんな若かったら〈鬼だまり※2〉は行けてないよね?」

※2 KAMINARI-KAZOKU.が主催していた伝説のヒップホップ・イヴェント。

上野「当時、(川崎クラブ)チッタは入れたんです。チケット・センターみたいなところで、〈大丈夫か?〉とか言い合いながら買ったりして(笑)。Velfarreなんかはチェックが厳しくて入り口で止められたりしたけど、止められた奴ら同士で服装をシャッフルしてまた入ろうとしたりしてましたね(笑)。入れる年齢の干支を覚えたりして」

ECD「宇田川町のレコード屋にも通ってたんでしょ?」

上野「当時の日本語ラップのアナログが欲しくて通ってましたね。四街道とSUPER STUPIDの12インチ※3がいつ出るのかわからなくて、ずっと行ってて。店員に〈また来たの?〉って言われたりして(笑)。セールの日は朝5時から並んで、知らない奴とフリースタイルをやって身体を温めてたら、前日に整理券が配られてて列の後ろに並ばされたりして(笑)。宇田川町のStill Diggin'なんかはずっと行ってました」

※3 SUPER STUPIDと四街道 NATUREのコラボ・シングル“夢遊人”。

ECD「“証言”も発売日に並んでたもんね。あの頃は、急に手のひらを返したように日本語ラップを扱い始めた時期だったね。六本木のウィナーズなんか、日本語ラップを絶対取り扱わなかったのに並びはじめたり。あの時の盛り上がりは異常だったよね(笑)」

上野「ダースレイダーさんのPVで、その当時のシスコの映像が使われてるんですけど、戦争みたいなんですよ。みんな迷彩を着てレコードを奪い合ってる」

――その当時の盛り上がりというか熱狂した理由は何だったんですかね。体験者としてはどう思います?

ECD「なんだかんだ言って、本当に凄いことになってるなって思ったのが〈亜熱帯雨林〉で雷(現KAMINARI-KAZOKU.)を観た時。お客さんの盛り上がりも凄かったけど、YOU(THE ROCK★)ちゃんも全然違う人に見えたし。何かが起きてる感じがした。雰囲気が変わってきたのかなって」

上野「当時はまだ有名じゃなかった(キング)ギドラのCDが入荷しないって言われて、それが原因でCD屋の店員とケンカしたりして(笑)。〈ぜってー入るはずだから〉って(笑)。情報量が少ないなかで俺らみたいな末端の奴らが、〈俺はラップもやってるし、お前らよりシーンに関わってるぞ〉みたいなプライドを競い合ってた」


ECD

――いまはあまりなさそうな状況ですよね。

上野「こないだ友達と話をしてる時に、俺たちのライヴに最近は若い子が増えてるって話をしてたら、友達が〈そいつら“MASS対CORE”とかちゃんと聴いてんの?〉って話をしてたけど、それはオヤジの小言だろうって。でも、何で俺たちがあんな盛り上がってたんだろう(笑)」

ECD「情報が少なくて、何でか知らないけどラジオでは〈ナイトフライト〉とかあって。やっぱり曲に力があったんだよね。“証言”だって、何であそこまで盛り上がったのかって。あの1曲で変わったものもあったし。あの頃の感じだと、『Live at SLITS』を出した時のライヴ・ヴィデオがあって、やたら楽しそうにライヴやってるなって(笑)。〈さんぴん〉まで行くともうちょっと緊張感が顔に出てるんだけど」

――そういう流れって、もうこないんですかね?

上野「みんなもうレコードも買わないですからね。言葉ネタのレコードをかけたら〈あれマイクで言ってるんじゃないんですか?〉って言われたりするし(笑)。悲しいけど」

ECD「もう、レコードを使ってライヴをやるヒップホップの人っていないよね。みんなスクラッチライヴとか使うし。僕達と上野くん達だけになっちゃったりして。日本で、ちゃんとヒップホップを生でライヴでやる最後の2組ということで(笑)」

――でも、上野さんはまだまだやることはあるっていつも言ってますよね。

上野「思う瞬間はありますよ。バンドといっしょに出たりしても、バンドがこれだけやるんであれば、まだこのスタイルでやれることはあるなって。本当にできるかわかんないけど(笑)」

▼サイプレス上野とロベルト吉野の関連作品を紹介

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