没後50年を経てもなお、彼の残した芸術作品は日々の泡になんてなり得ない!
小説家、詩人、ジャズ・トランペット奏者、作詞家など多才な顔を持ち、セルジュ・ゲンスブールも憧れたフランス芸術界の巨人、ボリス・ヴィアン。そんな彼の没後50年を記念して、〈フレンチ・ポップ・オール・スターズ〉ともいえる新旧の錚々たるアーティスト(計38組)が一堂に会した2枚組のオマージュ作品『On N' Est Pas La Pour Se Faire Engueuler』が登場した。Disc-1では、カトリーヌ、リオ、M、トマ・フェルセン、ディック・アネガン&マチュー・ボガート、ジュリエット・グレコなどがヴィアンの曲をそれぞれ自由な感覚でポップにカヴァー。一方のDisc-2は、アルチュールH、ジャンヌ・モロー、ジェーン・バーキン、カーラ・ブルーニなどがヴィアンの詩に曲を付けたり、ポエトリー・リーディングしたりという内容。ヴィアンの偉大さが再確認できるのみならず、〈フレンチ・ポップ究極のベスト盤〉としても聴ける素晴らしい仕上がりとなっています。
なお、ヴィアンの盟友であり、今作にも参加予定であったものの昨年惜しくも他界してしまったアンリ・サルヴァドールによる、ヴィアン・ナンバーを歌った58年作『Chante Boris Vian』もリイシューされていますよ!