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第498回 ─ OUT OF THE GARDEN

連載
NEW OPUSコラム
公開
2009/05/28   17:00
更新
2009/05/28   17:47
ソース
『bounce』 310号(2009/5/25)
テキスト
文/鬼頭 隆生

ELLEGARDENの面々が、それぞれ新たな活動を開始。今度はどんな音で楽しませてくれるの?

 昨秋、惜しまれつつ活動を休止したELLEGARDEN。しかしいつまでもその不在を嘆いてばかりもいられない。すでにメンバーたちは各々の道を走り出しているのだ! ここでは奇しくも同じタイミングで出揃ってきた彼らの作品を紹介しよう。

 まずはヴォーカル/ギターの細美武士率いるthe HIATUSの『Trash We'd Love』。細美が試行錯誤の末に辿り着いたのは、ラウドなバンド・サウンドに鍵盤の凛とした響きが溶け合う極上のピアノ・エモで、どことなく初期のエルレを思い出させる。美麗なメロディーが駆け上がるアッパー・チューンが揃うが、それらはジャケに見られるややダークな色調を孕んでいたりも。歌詞はほぼすべて英語で、深読みすればエルレに対する細美の心情も窺える!? とにかくmasasucks、ウエノコウジ、柏倉隆史、堀江博久と共に鳴らす世界標準のブ厚いサウンドを浴びるべし!

 お次はギタリストの生形真一が結成したNothing's Carved In Stoneの『PARALLEL LIVES』。えらく高出力のサウンドだと思ったら、日向秀和(ストレイテナー)と大喜多崇規(FULLARMOR)が顔を揃えた鉄壁の布陣! そこにABSTRACT MASHの村松拓がヴォーカルに抜擢され、全員の持ち味がクールに融合した男臭い作品になっている。そしてドラマーの高橋宏貴はScars Boroughで活動中。勝気でタフな女性シンガーを擁する4人組で、この3組のなかではもっとも熱くストレートなロック志向といえるだろう。初作の『Scars Borough』はグランジっぽいザラついたサウンドがカッコイイ!

 ちなみに、ベーシストの高田雄一が新加入したMEANINGも現在新作を制作中とのこと。エルレの復活を待たずとも、4人それぞれの活躍はまだまだシーンをおもしろくしてくれそうだ!