NEWS & COLUMN ニュース/記事

第75回 ─ G2

連載
SPOTLIGHT!
公開
2009/05/14   16:00
更新
2009/05/14   17:55
ソース
『bounce』 309号(2009/4/25)
テキスト
文/岡部 徳枝

〈若手レゲエDJ〉を卒業し、次なるレヴェルに突入間近!


  〈新世代〉とか〈若手〉とか呼ばれるマイク持ちにも光が当たる機会が増えた昨今のレゲエ・シーンだが、常に進化と深化が求められるのも事実で、今年は多くのユースにとってこれまで以上に真価を問われる年になるはずだ。岐阜を拠点に活動するDJのG2は、まさにそんな激戦に挑む世代の一人。初のミニ・アルバム『LETTER~おかんに贈る音の手紙~』から1年半、今回のファースト・フル・アルバム『X: Challenge the“X”Level』には〈2009年は次のレヴェルへ到達する〉という決意表明が込められているそうだ。

〈離さない一度掴んだチャンス/モノにする〉という生々しいフレーズが耳を突く“Brand New Day”をはじめ、〈レゲエで勝ち上がる〉という決意と気合いをリリックの随所から感じ取れる内容で、SKYLINE BANDとの“蒼い地球”などミディアムで聴かせる彼の武器=メロウなフロウも本領発揮といったところ。e-mura(RUB-A-DUB MARKET)製の危険な薫り漂うヒップホップ・トラックに乗った“Concrete Jungle”や、AKAHIGE(YA-LOW PRODUCTION)による泥臭いマーチ調のリズムが印象的な“Soldier”などに見る男臭く野太いDJも冴えまくっているし、ラッパーの環ROYを迎えてフリースタイルに挑戦する姿勢も興味深い。今後レゲエ・シーンに彼の〈“X”Level〉がどう作用していくか楽しみだ。

▼G2のミニ・アルバムを紹介。

▼新作にゲスト参加したアーティストの作品。