グディングス・リナが世界の〈音楽〉と〈料理〉のお皿2枚使いで贈る、〈音食同源〉コラム!!

久々にインドに行ってきました! 南インドを巡る2週間の旅。今回はコンサートがたくさん開かれている時期を狙って。古典音楽をいろいろ聴いたり、サンプリング・ソースになる音を探そう、10年前に行った時すでにアナログ・レコードはほとんど見つからなくて、あってもすごく汚いものばかりだったから(でも買ったケドネ!)今回はCD屋を巡ろう、とかそんな計画。
でも実際は旧譜よりも夜にダラ点けしているTVから聴こえてくる最新ポップス、映画CMから流れる音楽、若者が携帯プレイヤーからチャカチャカ鳴らしている歌に耳が惹きつけられてしょうがなかった。だってツッコミどころ満載なんだもの。例えばね、近頃のポップスが流れていると〈んん? コレはT・ペインの新譜デスカ?〉てな具合に最新US産R&B/ヒップホップと間違えそうな耳触り。ビートががっちり出てる、ウワモノもシンプル、ブリッジにはラッパー登場。ちょっと前に流行ったサンプリング・フレーズを微妙に真似ているものから、トランシーなシンセ・リフまで取り入れてる曲もある。すっごい良く出来たパ・チ・モ・ン。US産R&B/ヒップホップ界でバングラが流行って久しいけれど、いまや本場バングラ界ではブリトニー似、ファーギー似が雨後のタケノコ状態。笑っちゃうようなものもカッコイイものも玉石混淆。なにせすべてにおいて単純には欧米化しないインド人、紅茶さえマサラ味にせずにはいられないインド人。それらの派手トラックの上にはいちいちお家自慢のカレー・メロディーが絡まっていて、耳の食欲をくすぐるくすぐる。チョット古い流行の音だってスパイス効果でまだまだ食べられるアレンジになっていたり(再利用? エコ?)、ミクスチャーと言っていいのか……あまりに自然に……勢い余って……奇抜サウンドと化した楽曲はたまに本家R&Bを凌駕しており、グローバル化と嘆くスキも与えない。ここまでいくとUSのほうがいじられちゃってるようにも見えてくる!?って、そんなマサラ……。
伝統音楽や旧譜も素敵だけれど、このテの化学現象は現在進行形の新譜だからこそ。それらはスパイシーとはいってもやっぱり腐る前に食べたい、まさに生モノなのだった!
マサラ・ティー(チャイ)の詳しいレシピなどはこちら
http://www.goodingsrina.com/blog/
RECIPE マサラ・ティーといっしょに堪能したい、今月のDelicious Dishes!!!

VARIOUS ARTISTS 『Bollywood Funk』 Outcaste
インドの流行歌は日本でなかなか手に入らないけれど、ヴァラエティーに富んだ音が楽しめるサントラは現地でも人気のアイテム。こちらはレアグルーヴ的DJセンスで映画音楽を集めたファンキーな編集盤。

BADE MIYAN CHOTE MIYAN 『Soundtrack』 Tips(1998)
初めて買ったボリウッド・サントラはカセットテープ。ちょうど10年前、街のあちこちで収録曲“Makhna”が流れてたんだ。私もいまだに口ずさむ思い出深い盤なのデス♪

RAB NE BANA DI JODI 『Soundtrack』 Yash Raj(2008)
そしてこちらは現在インドでいちばん売れているCD。インドの織田裕二=シャールク・カーン主演の最新映画サントラ。ジャケはなんと3D仕様。泣かせる曲からトランスちっくまでアリ。
PROFILE
グディングス・リナ
ヴァーサタイルなクロスオーヴァー・ポップを作り出すシンガー・ソングライター/トラックメイカー。カヴァー集『The Nightbird』(ビクター)も大好評! 「今年はたくさんライヴをして、読者の皆さんにもお会いしたいです」とのことで、スケジュールも続々更新中。詳しくは公式HPで!