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第450回 ─ SOULWAX

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/12/18   01:00
更新
2008/12/18   18:54
ソース
『bounce』 305号(2008/11/25)
テキスト
文/青木 正之

ライヴハウスとクラブのフロアをひとつに結べ!


  90年代半ばにベルギーで結成されたロック・バンド、ソウルワックス。彼らはマッシュアップ・ブームの中核を担った2メニーDJ'sやナイト・ヴァージョンズなどの名義を使い分け、〈Radio Soulwax〉というパーティーを展開してきた。そしてそれこそが昨今のエレクトロ・シーンにも顕著な、クラブ・ミュージックとインディー・ロック・バンドとの交流を盛んにした雛型のひとつであると言える。このたびのツアー・ドキュメンタリーDVD「Radio Soulwax: Part Of The Weekend Never Dies」には、シーン形成のパイオニアとしての活動──〈フジロック〉や〈Creamfields〉など世界各地での熱狂的なライヴ──の映像が収められているだけでなく、そこにエロール・アルカンやジェイムズ・マーフィー、ティガ、ジャスティスなど、周辺を取り巻くアーティストのインタヴューも挿み込むことで、ソウルワックスの影響力の大きさや、いかにリスペクトを集めているかがよく理解できる仕組みとなっている。また、特典CDにはファブリックでのライヴ音源が収録されており、彼らのすべてを知るには恰好の作品と言えるだろう。