凄腕たちが叩き出したスリリングな衝撃作の登場だ!!

ロック・ミュージックが持ち得る鋭さとタフネスを追求するインスト・バンド、unkie。彼らはRIZEの元メンバーでLOSALIOSの一員としても知られるソロ・ベーシストのTOKIE、JUDEのメンバーでフジファブリックのサポート・ドラマーとしても活躍した城戸紘志、そして活動休止中のdownyのギタリストであり、先日VOLA & THE ORIENTAL MACHINEを脱退したばかりの青木裕という凄腕3人組だ。2006年に一夜限りのセッション・バンドとして結成されたが、その演奏に手応えを感じて活動を継続。昨年7月にファースト・アルバム『the Price of Fame』を発表し、活発なライヴ活動を行ってきた彼らが、このたびセカンド・アルバム『too many secrets』を完成させた。
本作は、シカゴにてほぼ一発録りでレコーディングされたという。〈鳴っている音をそのまま録らせたら世界一〉とも言われるスティーヴ・アルビニがエンジニアを担当し、3人のレアでロウなサウンドが失われずに響いてくる様は強烈だ。アルビニの率いるシェラックを思わせる金属質のギターと剛堅なベース、猛々しいドラムのスリリングな絡み、荒っぽいリフの突進力は凄まじく、超一流プレイヤー同士の相互作用が、演奏に爆発的な勢いを与えているあたりはLOSALIOSを思わせる。また、8分の7拍子を採り入れた“code”などリズム面での工夫も随所にあり、緩急に富んだ作品全体の構成も巧みだ。アップライト・ベースがウネり、ブレイクビーツ風のドラムがクールなジャジー・ヒップホップを彷彿とさせる“body”でラストを飾るなんて実に格好良い。
なお、ギターの青木は今後unkieに専念する模様。どうやらこのバンド、さらに凄いことになりそうだ。