THE CINEMATIC ORCHESTRA 『Ma Fleur』 Ninja Tune(2007)
その名のとおり、一編の映画のようにコンセプチュアルな作品を毎回世に送り出してくるニンジャきっての芸術家肌ユニット。この作品も1曲ごとにモチーフとなる写真を同梱して、人生の機微を感じさせるスピリチュアルなアート&ジャズ大作となっています。
(櫻井)
AMON TOBIN 『Foley Room』 Ninja Tune(2007)
ニンジャの古株として孤高の貫禄を放つ重鎮、アモン・トビンの最新作。作品を追うごとにそのビートフォームは鋭さと重さを増しているが、至高のアブストラクト・サウンドをめざす姿勢はここでも求道者然としている。〈HEADZ〉という言葉は、彼の前ではまだ死んでいない。
(池田)
THE DRAGONS 『BFI』 Ninja Tune(2007)
DJフードのミックスCDに楽曲が収録されたのをきっかけに、ニンジャが復刻まで手掛けたUS西海岸のバンド。69年の録音ということで、サイケデリックなグルーヴィー・ロックはレア・グルーヴ以降の耳にもぴったりフィット。なお、メンバーの名前には全員〈ドラゴン〉が付いてます。
(櫻井)
HEXSTATIC 『When Robots Go Bad』 Ninja Tune(2007)
ヘクスタティックの作品史上もっともアッパーで、終始高いテンションを貫きまくったブリブリ&ビリビリの電撃作! オールド・スクールなエレクトロやブレイクビーツを軸に、エッジを立たせたプロダクションで派手に盛り上げるパーティー・アルバムです。
(青木)
SIXTOO 『Jackals And Vipers In Envy Of Man』 Ninja Tune(2007)
アンチコン周辺やマッシュ、ラリ・プナらのリミックス仕事で名を上げ、2004年にニンジャと契約した孤高の一匹狼。本作は自身のライヴ音源を元にして、リプロダクション的な13編のブレイクビーツ組曲に仕立て上げた偏執狂的な怪作です。
(櫻井)
THE HEAVY 『Great Vengeance & Furious Fire』 Counter(2007)
先行シングルの“That Kind Of Man”が話題になったカウンターの第2弾アクト。名前ほどヘヴィーじゃないけど、Pファンク風の粘っこい彩気ファンクと、いやらしい歌声の泥臭い絡みが最高! 表題はたぶんグランドマスター・フラッシュ&フュリアス・ファイヴから?
(出嶌)
FINK 『Distance And Time』 Ninja Tune(2007)
ターンテーブリストからギターを手にしたシンガー・ソングライターへと転身した変わりダネ。こういうアーティストまで出せてしまうところがニンジャの懐の広さでしょう。淡々と紡がれるアコースティックな肌合いは、この2作目でグッと深くなって濃い味わいに。
(池田)
GHISLAIN POIRIER 『No Ground Under』 Ninja Tune(2008)
内気なエレクトロニカ・ヒップホップを作ってたのに、ニンジャ入りして勃起が収まらなくなった? デジタル・ダンスホールというか、グライム+ソカ+エレクトロ的なヘヴィー&アッパー&ビキビキぶりが凄まじい快作。ズールーやオムニクロームらMC陣にも注目だ。
(出嶌)