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第298回 ─ SOUL REBEL 2007

連載
NEW OPUSコラム
公開
2008/02/21   19:00
ソース
『bounce』 295号(2008/1/25)
テキスト
文/岡部 徳枝

熱気に満ちたレゲエの祭典が初の映像化!


  毎年10月、東京のド真ん中にある日々谷野外音楽堂では、都会に渦巻くバビロンを打ち消すかのように強靭なレゲエ・ミュージックが鳴り響く。ジャパニーズ・レゲエ初の野外フェスとして2000年にスタートした〈SOUL REBEL〉は、何にも媚びない逞しい魂の持ち主が集う輝かしい祭典だ。8年目となる2007年の模様を収録した今回のDVD「SOUL REBEL 2007」は同フェス初の映像化となるわけだが、むせ返るような熱気は現場さながらに密封されているし、満面の笑顔で踊り歌うRANKIN TAXIや貫禄の歌いっぷりを見せ付けるMOOMIN、コミカルな動きと独特の間が絶妙なH-MANなど、出演者の細かい表情までを拾ったカメラワークもこちらをグイと引き込む凄みがある。特にPUSHIMが「私たちは強い!」と全身全霊で訴えかけるシーンは鳥肌モノだ。ラストには〈Sleng Teng〉の産みの親=ウェイン・スミスがサプライズで登場し、出演者と共にラバダブするというシーンも! いい顔、いい声、いいヴァイブス──レゲエならではの素晴らしさを痛感させられる意義深い作品である。