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第190回 ─ PANINI

連載
NEW OPUSコラム
公開
2007/08/23   17:00
更新
2007/08/23   18:03
ソース
『bounce』 289号(2007/7/25)
テキスト
文/藤崎 真一

70年代ハワイアン名盤がこの夏一気に再発!

 近代ハワイアン音楽の〈神〉、ギャビー・パヒヌイを中心に栄えたハワイの名レーベル=パニニの名盤8枚が紙ジャケで甦った。サンディ・マノアやピーター・ムーン・バンドの名盤などが揃っているが、今回はギャビーの作品を中心にご紹介。まずは71年の『Sons Of Hawaii』。ハワイ伝統音楽の再興に熱心だったウクレレ奏者エディ・カマエとギャビーによるサンズ・オブ・ハワイ名義の一枚で、本人たちは伝統の枠の中に収まったつもりだろうが、マグマが吹き出すようなエネルギーと静寂が同居する希有な作品となっている。その翌年にリリースされたギャビー初のソロ作が『Gabby』だ。ここでは好きな時に弾いて歌い、疲れたら休むという彼のライフスタイルを音楽にした結果、まったく新しい〈ハワイアン・フォーク〉を生み出している。74年、ライ・クーダーとの出会いの後に生まれたのが〈Hawaiian Band Vol.1〉。ギャビーの歌と共に絡みに絡む6本のスラックキー・ギターが迫力満点だ。この夏 、〈ビールと枝豆とギャビー〉ってな感じで楽に聴いてほしい金字塔3枚です!