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第8回 ─ くるり、Cocco、矢沢永吉らが出演した〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL 06〉の印象を語る!!

連載
オレらの 夏 フ ェ ス 予習・復習帳 06
公開
2006/08/09   23:00
更新
2006/08/10   23:58
テキスト
文/bounce.com編集部

今年も行われたJ-ポップ&ロックの祭典〈ROCK IN JAPAN FESTIVAL〉。復習編の第1回は、フェス全体の印象について、対談形式でレポートいたします。8月5日、6日に参戦したライター久保田泰平・岡本昌子両氏とbounce.com編集部の土田が、好き勝手に語っております。


──では岡本さんにまず、去年と比較しての感想などを。

岡本 はい。今回2回目なんですけど、去年より暑かったです。あの暑さは異常だと思いました。

久保田 あとグラス・ステージのほこりね。リフレッシュ・ペーパーとかで拭くと、顔はまだわかるんだけど、シャツの中に手を突っ込んで拭いても、確実にほこりがついてくる。帰った後、女性はとりあえず毛穴の汚れを手入れしてもらわないと(笑)。

──他に気付いたことは?

岡本 そうですね、きれいなフェスですよね。

久保田 ああ、ジャパンの特徴はそれだと思う。たぶんどこのフェスと比べても、会場がきれい。まめにゴミ袋取り替えに来たりとか。

岡本 あと10代が多いから、泥酔してる人もいない。

久保田 それはある。でも今回は最終日に矢沢永吉が出たから、お兄さま方達が、上下白のスーツで来てたよね。

岡本 朝から駐車場で旗振ってましたね。

久保田 〈永友会〉っていう。ああいうお客さんを見れたっていうのが面白かった。

岡本 10代の子達にも新鮮だったんじゃないですかね。タオル投げは、かなり壮観でしたよ。

──それはやっぱり大人っぽい人達が?

岡本 いや、午後にいくにつれて永ちゃん度が高まってきて、ギャル達も矢沢タオルを買ったりしてて。

久保田 グッズって、アーティストのTシャツ着てる=そのファンかっていうと、いい意味で、そのへんはあまり気にしてない感じがするね。土産として〈あれカッコイイね〉って買ってるのかもしれない。

土田 ああ、デザインでね。

──着てる人が多かったTシャツとかありました?

岡本 やっぱりジャパンTシャツが多いですね。

久保田 ジャパンに限らずサマソニとかフジもそうだけど、長年やって来てやっとフェスのTシャツを着る人が多くなったっていうか。サマソニとか初回行ったけど、アーティストの物販はほとんどなくなってるのに、オフィシャルのTシャツは最後まで残ってたりしたんだよね。でも今回はホント、アーティストTシャツの方が少ない感じだったね。みんなTシャツに〈R〉って書いてあった。

岡本 アーティストものでは、POLYSICSのやつすごい見ました。タオル持ってたり、Tシャツ着てたり。

土田 2日目はELLEGARDENが多くなかったですか?

岡本 多かったですね。

久保田 そういうとこに、バンドの勢いがそのまま出てるのかも。今ちょっとブランド感高いもんね、ELLEGARDENって。ちょっと前のPIZZA OF DEATHに近いものがある。


──今回から新しく出来た、ウイング・テントはどうでした?

岡本 サイズはDJブースよりちょっと大きいくらいですね。なんか、(アーティストの意識の中では)ウイング・テントからフォレスト行って、レイク行って、グラス・ステージ行って、っていう流れがあるというか、どんどん上を狙っていくのかな、っていう感じがしましたね。DOPING PANDAとかMCで言ってましたけど、〈去年はフォレストだったけど、今年やっとレイクに。来年はメイン行くぞ〉みたいな。3日目の朝礼の時、山崎さんも〈今回このウイング・テントを作ったのは、新しいアーティストを紹介する場を作りたかったから〉っていうようなことを言ってました。

──他のステージはどうでした?

岡本 サウンド・オブ・フォレストって、前より広くなりましたよね。入口にあった食べ物屋とかがなくなって。

土田 ステージは、個人的にはあそこが一番いい感じだった。四方を森で囲まれた、オーガニックな空間が出来上がっていて。

岡本 あとフォレストは、(他のステージと)けっこうキャラが違うというか。

久保田 確かにちょっと年齢層高いぞ。ASPARAGUSって30代、NATSUMENだって30代、bloodthirsty butchersはかろうじて30代。CORNERもそうだね。オヤジ部屋?

土田 でもオヤジ部屋よかったですよ(笑)。

──そんなにゴリゴリした感じの方達じゃないですもんね。

土田 うん。NATSUMENとか音は破壊的なんだけど、会場の雰囲気とは何だか合ってたんですよね。

──では次は、ベスト・アクト的なものを。

岡本 Charaはすごいよかったですよ。

久保田 懐メロオンパレード。

岡本 全部。“Swallowtail Butterfly~あいのうた~”演ったんですよ。

土田 おお!

岡本 すごいですよね。で、最後に新曲やって終わり。

久保田 フェス向けのセット用意してるんだ。

土田 奥田民生やスピッツもそんな感じでしたね。みんなが知ってるような曲が多くて。

──じゃあ、お客さん的に盛り上がってたのは?

久保田 3日目のスタンディング・エリアはほぼ埋まってたような気がするけど。グループ魂の時なんて、午前11時なのにもういっぱい。ネタを聞くために……(笑)。時事ネタとか、書けないようなことをいっぱい言ってましたね。

岡本 (グループ魂の)港カヲルは、ohanaの前説にも出てました。

久保田 アルバムで郁子ちゃんが歌ってたから。テレクラの歌。〈うまい棒大好き〉って言って、そのボーカルにエフェクトかかってんの。〈鶴光じゃんこれ、オールナイトニッポンだ〉って(笑)。

岡本 矢野顕子と永ちゃんの前説もやるって言ってましたけど(笑)。

土田 やったの?

岡本 やってないと思う(笑)。

──やれないでしょう(笑)。ではそろそろ締めになりますが、今後、改善して欲しい点とかはありますか?

土田 私はとにかく暑さ対策。もう少し日よけになるところがあったらいいな、って思いましたね。

久保田 逃げ場は少ないね。あと、食い物屋はいろいろと揃ってるけど、甘いものが食える店がもうちょっとあって欲しい。クレープ屋とメロンパンぐらいしかないからね~。なんか今川焼とか食いたくなるんだよな。エスニックとかカレーとか食べたら欲しくなるんだよね。特に和ものが。

土田 私も。疲れてるからかもしれないけど、〈糖分下さい!〉みたいな(笑)。

久保田 それと、喫煙者には煙草が売ってないかも。あってもマイルドセブンとか。あと、お客さんはキッズが多いから必要ないのかもしれないけど、JTのブースとかソニー・エリクソンのブースとかに、キャンペーン・ガールがいて欲しいなって思う(笑)。おととしジャパンに来た時に、何かのブースのとこにいたんだよね。あのほこりの匂いのしないお姉ちゃん達がキャンギャル・コスチュームみたいなので。すっごい安らぐのよ(笑)。そこだけひとつ違う世界というか、なんかいいよね。

土田 では、来年はキャンギャルを切に願うと。

久保田 オアシスが欲しいですね。日よけ用の屋根があるところとか、いろいろな意味を含めてね(笑)。

※次回はライヴ・レポートをお送りします。お楽しみに!!

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