ほろ苦い青春の1コマを歌い続ける5人の軌跡を再確認してみよう!!

誰もが経験する青春の1ページのような歌詞。身がよじれるほど切ない胸キュンメロディー――GOING UNDER GROUNDの世界を表現するとそんなフレーズが浮かぶが、それでもまだ全然言い足りていないような気がするのは、彼らが大人になってもなお、いや大人だからこそ〈胸が熱くなる瞬間〉を知っているからだと思う。
埼玉県桶川市という北関東の地方都市で、ブルーハーツに憧れていた中坊5人組で結成されたのが彼らの出発点。その後、メンバーがグレてバンドを脱退、のちに再加入なんて紆余曲折を経験しながらも、徐々にオリジナル曲とライヴ・パフォーマンスでファンを増やし、2001年にシングル“グラフティー”でメジャー・デビュー。さらに同年作の『かよわきエナジー』から今年に入っての『TUTTI』まで5枚のフル・アルバムを発表し、今回ついに初のベスト・アルバムとなる『BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU』がリリースされる。内容はメンバー自身がセレクトしたというだけあって、数ある名曲のなかでも彼らにとってより思い入れの強いであろうナンバーばかり。“グラフティー”や“かよわきエナジー”といった初期の代表曲から、GOING節が炸裂する“トワイライト”“ハートビート”、また“東京”や“kodama”といったアルバム内の隠れた名曲、さらにはTVCMでもおなじみの“STAND BY ME”“VISTA”まで、どこから聴いてもライヴの定番曲がギッシリ詰まっている。都会で暮らす孤独や、他人とのスレ違い。だからこそ繋がり合ったり、自分の居場所を見つけたいという強い気持ちはいくつになっても変わらない。そんなGOING的世界観が〈with YOU〉というタイトルに込められているような気がしてならない。