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第1回 ─ ヤン富田が自身の音楽遺伝子(の一部)を覗く - Part.1 -

連載
ヤン富田 の MUSIC MEME
公開
2006/05/25   17:00
更新
2006/05/25   19:48
テキスト
文/bounce.com編集部

そのキャリアを通じてさまざまな音楽を実験的かつポップに発信し、国内外のファンを魅了してきた音楽家、ヤン富田。彼が書籍「フォーエバー・ヤン ミュージック・ミーム1」、CD『フォーエバー・ヤン ミュージック・ミーム2』のリリース(5月25日)を皮切りに関連作品を3ヶ月連続でリリースします。これを機にbounce.comではその多彩な音楽世界の謎を探るべく、ロング・インタビューを決行。彼の音楽を取り巻くキーワードについて語っていただきました。不思議とトキメキに溢れたヤン富田博士のミュージック・ミーム(音楽遺伝子)。ご自身の談話とともに三ヶ月連続で覗いてみましょう!!

→ヤン富田のキャリアについては、bounce誌記事〈3か月連続企画! ヤン富田の音楽意伝子の旅〉をチェック!

ヤン富田が語る、ミーム(音楽遺伝子)たち その1 MEME(ミーム)、HIP HOP(ヒップホップ)、HUMOR(ユーモア)、HOUSE(ハウス)


■MEME(ミーム)
 概念として螺旋状の遺伝子をもつ音楽。〈ミュージック・ミーム〉っていうのはすべてが螺旋状で繋がっているの。だから新しいも古いも距離感がないわけ。この螺旋の中のものだから、新しいとかノスタルジーとかそういうことでもない。つまり、普遍的で、永遠なわけ。深いんだよ。そういう打ち出し方は今まで誰もしてないんだけど。いちおうね、僕が創った造語でもあるの(笑)。

 今回の本とCDがあるじゃない。本はさ、昔の話とか、自分が17、8の頃の話も載ってる。〈そこから俺は変わってないぜ〉っていうのが〈フォーエバー・ヤン〉なんだよ、簡単に言っちゃえば。それは自分にとってはノスタルジーでもなんでもなくて、現在でもあるわけ。それはつまり、螺旋状になった遺伝子のなかのある点とある点がいつも螺旋のなかにある、っていうことだったりするの。

■HIP HOP(ヒップホップ)
答えてほしいんだろうねぇ(笑)。……ヒップホップってさ、一般的にはラップのことだと思われてるじゃない。でも、ヒップホップって〈考え方〉だから。ラップはすべてじゃなくて、部分なんだよね。で、そういうふうに捉えるとヒップホップってすごく可能性が広がるんだ。つまり、突き詰めれば現代音楽だったり現代美術にぶちあたるしかないの。もともとそういう手法が起源だから。ヒップホップのルーツはクール・ハークのジャマイカのサウンドシステムじゃない、僕はそういう立場をとっている。だけど、今は商業音楽として成り立っちゃうからビジネスとして動いてるじゃない。本来はそういうものとは別のもの。本当はすごく可能性があるし、オモシロいことができる。グランドマスター・フラッシュの脳波を音に変換する(註:『MUSIC FOR LIVING SOUND』収録)なんていうことはさ、本来はヒップホップがやらないといけないことなわけ。それは僕なりのヒップホップ表現。バスキアだってヒップホップのところから出てきたでしょ。

■HUMOR(ユーモア)
ユーモアはね、すごく大事なものなんですけど、あんまり言わない方がいい事だよね。ユーモアを語るってことは、〈ユーモア〉じゃないじゃん。

■HOUSE(ハウス)
アシッド・ハウスがすごく好きだった、昔。それで“Acid Tracks”とか出てて、いっぱい買ったりしてたな。電子音楽の方が奥は深いけど、お手軽な感じはすごくオモシロいと思う。(当時は)まだ誰も使ってる機材がTB-303だって気がつかなかったのね。僕は持っていたの。それでパッと聴いたときに〈これはTB-303だろうな〉っていうのはわかった。あ、これ(フューチャー“Acid Tracks”)はTB-303だよねーって。まだ909とか808とかも転がっていて、TB-303なんて2,000~3,000円で転がってたの。〈こういう機材で黒人の人はやっちゃうんだなぁ〉って思った。阿川泰子さんのやつ(註:日本初のアシッド・ハウス作品『DANCING LOVERS NITE』)はアシッド・ハウスのムーヴメントが終わって2、3年経ってたんだけど、日本ではまだ誰も出してなかったね。

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