濃厚なキャラクターと豊富なアイデアがポップの大空に虹を描いた!!

現場監督、レコード屋、派遣社員、音楽ライターから成る平均年齢34歳の怪しげな集団=エレクトリックギュインズ。結成は97年で、もともとは大阪のアンダーグラウンドなシーンが出自という彼らから届いたニュー・アルバムは、『VICB-60012』という品番をそのままタイトルにしてしまったヒネクレ具合に見合わない、感情過多な作品となっている。前田栄達(ヴォーカル/ギター)の、〈村八分BOX〉を監修するような偏執狂っぷりからは思いも寄らないストレートな歌詞とメロディーが、聴き手をとにかく強く引っ張る。時に緻密なアレンジとハーモニーを聴かせ、ファンキーで泥臭いロック・ナンバーを演じ、フォーキーな落としどころも備えている。目いっぱいあるやりたいことをコンパクトにまとめ、マニア性をポップに転換するソングライティングの力量を誰もが感じるであろう。そこに乗っかる歌詞には諦めを含んだ男の哀愁がドクドク注入され、ドラマティックな泣きの展開を見せる。このフッ切れた感じの即効性は強烈。ANATAKIKOUやリトルハヤタのメンバーたちによる好バックアップにも要注目です。