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第9回 ─ スウィート・スウィート・ソウル

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2006/02/09   21:00
更新
2006/02/09   21:39
ソース
『bounce』 271号(2005/11/25)
テキスト
文/林 剛

サンプリング・ソースとしても再評価を浴びる、激甘ソウルに酔いしれよう

甘く、切なく、やるせなく……と聞いてピンときた方には、〈貴殿もお好きですねぇ〉と声をお掛けしたい。今回のテーマは、冒頭の文句がズバリ音の特徴を言い得ているスウィート・ソウルだ。

 文字どおり〈甘いソウル〉。しかも、砂糖菓子のように甘々な。それらは主に70年代に登場したヴォーカル・グループ、しかもリードがファルセットというイメージで捉えられていることが多いが、実際にそういうものだ。一般的にその雛型とされる曲はスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズの“Ooo Baby Baby”(65年)。その後、デルフォニックスの“La La Means I Love You”(68年)がヒットしたあたりから、フィラデルフィアやニュージャージーを中心に全米各地から数多くのフォロワー的なグループが誕生していった。無遠慮なまでに耳にこびりついてくる甘美なメロディーライン。狂おしく泣き濡れるようなヴォーカル。イントロから早くもサビに到達してしまっているようなズルムケのわかりやすさもあって、ヒップホップ/R&Bのサンプリング・ソースとしても重用されてきたスウィート・ソウルだが、ここ数年、その再利用率がふたたび高まりつつある。キッカケを作った人物はアノ男、カニエ・ウェストだ。特に顕著になってきたのはメイン・イングリーディエント“Let Me Prove My Love To You”を使ったアリシア・キーズ“You Don't Know My Name”が話題を集めてからだろうか。早回し、あるいは遅回しでのサンプリングがブームとも言える現在、強烈なフックを持つスウィート・ソウルは格好の素材となり、新しい音とともに息を吹き返している。そんな観点から、今回はここ1~2年の間に再利用されたスウィート・ソウル的な作品を、レーベルを超えて紹介していくことにしたい。

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