ディープ・ファンク・ストライクス・バック!! 60年代のファンキー・ソウルから2000年代のブレイクスにまでベットリと染みついたタイムレスなグルーヴを大紹介!! 世界はいつまでも45回転で回り続けるのだ!!
本誌では2003年に一度紹介している〈ディープ・ファンク〉。その続きだから〈ディープ・ファンクの逆襲〉というだけのネーミングだ。つまり、別に〈ディープ・ファンク〉がどこかに行ってしまっていたわけでもなければ、逆にそれがカテゴライズの手法として飛躍的にポピュラーになったとも思わない。が、その質感を伴った音楽を新旧問わず耳にする機会は確実に増えてきているように思う。
そもそも〈ディープ・ファンク(ファンク45s)〉とは何か? 一般的には〈コレクターやDJによって掘り起こされた60~70年代ファンキー・ソウルやファンクの、リアルタイムでは評価されなかったレアな7インチ・シングル・トラック〉を指すもののようだが、現在はそこに〈そのようなサウンドを現代に再現しようとするソウル/ファンク・バンドもしくはクリエイター〉という括りも付け加えた二本柱のサウンド(と、それらに接するアティテュード)を示すカテゴリーになっているようだ。
ただ、そういったマニアックな線引きや定義付けを超えた部分で、ジャズマンやナウ・アゲイン、BGPといったリイシュー・レーベルの仕事ぶりが高い支持を集めているのは言うまでもないし、現在進行形のファンク・バンドやブレイクビーツ・アクトが作り出すグルーヴも渾然となって時代の雰囲気を醸し出している。そういう事実のほうが、カテゴライズする行為より重要なのは当然だ。かつてはジェイムズ・ブラウン的なグルーヴに片寄っていたのが、発掘の対象がミッドウェストやサウス各地などの全米ローカルへと広がるにつれて、現在はミーターズ的なグルーヴを帯びたものが流行となっている様子。それもこれも含めて、ここでは〈ディープ・ファンク〉をエッセンスに持った作品を新旧問わず紹介していこう。
▼いま聴きたいディープ・ファンクの聖典。