いくつになっても男のひとって……、という声がいま、各地から聞こえました。
坂本:完全にハマってますよね、術に。
太田:ハマッてますね(笑)。
坂本:(笑)いま、我々世代をターゲットにいろいろ出るじゃないですか? プラモデルもそうだし、ガチャガチャもそうだし、復刻版みたいなものも。DVDのボックスとかもそうだし、CDの紙ジャケなんかそうでしょうね。
太田:ゆらゆら帝国もニュー・アルバムは紙ジャケなんですね? ダブル・ジャケ。デザインされたんですか?
坂本:はい。
太田:光ってますね。アナログっぽいですね。
坂本:えっ、アナログっぽくはないんじゃないですか?(笑)
羽切:銀色のジャケって思い出深いもの多くないですか?
坂本:多いんですよ。って、いまシルヴァー・アップルズしか思い付かなかったんですけど。
ですが〈銀ジャケにハズレなし〉というのは本当です。ゆらゆら帝国のニュー・アルバム『Sweet Spot』もあのサウンド、あの言葉の感覚で殿堂入り確実でしょう。全10曲収録、“ロボットでした”“タコ物語”“貫通前”といった曲タイトルも必殺の出来。太田さんお気に入りの“ソフトに死んでいる”(9曲目)は、坂本さんも「今年の流行語にしたいですね」とのことなので、皆さん4649!
坂本:ビートルズは全部揃えると相当あるんですか?
太田:全部は無理ですね! 10,000種類くらいあるのかな?
坂本:オークションとかやるんですか?
太田:やっと最近わかってきたんで、こないだね、たまたま安い値段で欲しいのがあったんで試しにやってみたんですよ。
坂本:なんてやつですか?
太田:ふつうの日本盤の7インチなんだけど。ミスプリントに近いやつで。出回ったのは広島地区だけなんじゃないかと噂されている(笑)。レーベルマークが違うんですよね。それが2,000円とかであって。入札してみたらダメですって出てきて。それって僕の前に入れてるヤツが何万って入れてたんですよね。
坂本:狂ってきちゃいますよね。途中から憎悪のみになってきますからね(笑)。モノが欲しいんじゃなくてこいつには負けたくないっていう。
太田:(笑)ポイントがそこになっちゃって。
坂本:そこにいっちゃうと大変ですよね。でもビートルズって特にそういう……人(コレクター)多いんですか? 僕が最初に買ったアナログが……高校生とか? 日本語のライナーに「モノ盤とステレオ盤のちがい」とか「フェードアウトの長さが何秒長い」とか書いてあって。細かい人達だなぁ!って思ったんだけど(笑)。
太田:(笑)。単純に聴いたことないものを聴いてみたいっていうことなんだと思いますけどね。
というわけで、ゆらゆら帝国からのみんながまだ〈聴いたことないもの〉は5月18日発売です。ではまた来月。