Buffalo Daughterによる、DVDレビュー型コラム。今回も彼らの耳や目に〈ビッ〉ときた映像作品(映画からプロモクリップ、ライヴビデオまで)をご紹介します。第五回はタイの音楽イベント〈Soi Music Festival〉帰りの大野由美子が登場。
やっと秋到来ですね。今年の夏は厳しい猛暑だったけれど、バッファローでいろいろとフェスに出演できて楽しかったー。京都の西部講堂では今まで経験した事のないほどのサウナ的暑さの中での演奏、フジロックでは子持ち女性にはとても辛い夜中の出演など……いろいろとありましたが、9月に入ってからやっと夏休みがとれたのでタイに行きました。バンコクでは日本とタイの親善ライブショーのようなイベント〈Soi Music Festival〉に急遽出演、zakyumiko+菊地成孔 (zakとyumiko+ゲストの即興ライブ)という形でライヴをしてきました。ライヴは日本からはコーネリアスとスパンクハッピー、タイからはModern Dog、FUTON、Death of a Salesmanなどが出演しました。タイではなかなか日本のアーティストのライブを見る機会もないとのことで、2日間とも見に来る熱心な方もたくさん。会場はものすごい暑さで、とても盛り上がっていました。
バンコクでのライヴ後ハタイ南側のクラビー、ライレイ・ビーチというところで夏休みを過ごしました。このクラビーという場所は映画「ザ・ビーチ」を撮影した場所として有名です。バンコクからクラビーまでは飛行機で飛んで、空港から港まで車で40分くらい。港からさらにボートに乗らないとライレイ・ビーチには着かないのですが、港には特にボート乗り場などなく、海辺をポチャポチャ歩いてから、いきなりヒョイっとボートに乗らなくてはいけないんです。不勉強なツーリストの私達はスーツ・ケースは持ってるし、靴、靴下、ジーンズ姿だったので、ボートの傍まで来て「しまったー」と思いました。やっぱりビーチに行くのだったら、レオナルド・ディカプリオ様のようにバックパックで旅をしないといけないのですよ。結局は裸足になり、ジーンズはロールアップして潮が引きかけている砂浜を荷物担いでビシャビシャ歩いて乗りました。 ビーチは楽園気分を味わえるとてもエコな所で、電気を使えるのは夜だけ。冷蔵庫、テレビなどの電化製品はなし、シャワーも水だけ。この状況を最初は〈不便〉って思ったけれど、何もしないんだったらこれで充分なのよね。海で泳いで、御飯食べて、昼寝して、おかげでとても健康になりました。海って体を浄化してくれるみたいです。完璧に楽園気分を満喫して、ビキニを脱いで泳いでいる幸せそうな人もたくさん。タイの人はとってもやさしいし、英語はあんまり得意でないみたいだから、映画の設定とだいぶ違ってゆる~い感じが良かったです。
話は変わって、もう6年も前の旅ばかりしていた頃のお話。バッファローのアルバム『NEW ROCK』をリリースする頃、宣伝の為に私とシュガーは、当時の所属レーベル〈Grand Royal〉のプレス担当者に引きずられるように、ヨーロッパでのプレス・ツアーをしていました。毎日ホテルなどに缶詰めして1日8本くらいの取材をやって、フランス、ドイツ、オランダなどを電車と車で毎日移動して、言葉のストレスと移動の疲れでもうボロボロでした。最後のロンドンに到着した時にやっと休みがもらえて、休日にシュガーと一緒に街へ出て、本屋で新聞を読んでいたら、〈イッセー尾形ショー〉の文字が! しかもすぐ向のホールでやってる! これを発見して、元気を求めにチケットを買いに行きました。話を聞いたことはあったけど、舞台を見るのは初めてでワクワクドキドキ。サラリーマン・ネタなどが最初のほうにあって、くすくす笑って見てたけど、最後の方の政治家ネタ、看護婦さんネタはお腹がよじれるくらいおかしくって、私は椅子から落ちてたんだと思います。隣に座っていたフツーの女子大生のような日本人のお姉さんも、声を殺して笑って椅子から落ちていたのを覚えてます。あまりのおかしさのおかげで私は生き返ったように元気になりました。本当にイッセー尾形さんに感謝してます!!