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連載/コラム

第18回 ─ 椎名林檎 実演ツアー 雙六エクスタシー@渋谷公会堂 2003年8月24日(日)

連載: ライヴ&イベントレポ 

掲載: 2003年09月04日 14:00

更新: 2006年01月19日 18:37

文/内田 暁男

生ベースにカメダセー時、生ピアノにヒーズミマサユ季(PE'Z)を含む、〈東京事変〉と題された4人組のバンドを率いて椎名林檎実に3年ぶりの全国ツアーに帰還! 8月24日、渋公に白いお着物で舞い降りた林檎姫待望のパフォーマンスは如何に!?


  良くも悪くも声援のものすごさが〈ビッグネーム・アーティスト〉としての椎名林檎の姿を再認識させる……が、やはり彼女の佇まいはそんな言葉が不似合いなまでのあり得ない親近感を放出する。その矛盾そのものが、〈椎名林檎〉であるのか……そんな哲学的なことを考えてるうちに開演。

 いままでのイメージを裏切り、ビートルズの〈サージェント・ペパーズ〉とも比較されるほど緻密に作り込まれたエクスペリメンタルな最新アルバムをどのようにライヴに落としこんでいくのか? それが多くのファンの関心事であっただろう。結果としてそれは、最強のライヴ・バンド、東京事変の前では杞憂であった。たとえばスウェディッシュ・ポップにも通じるような軽快な疾走感を持つ“意識”は、バキバキのオルタナティヴ・アレンジで演奏され、とくに後半部分はハードコア・バンドかと見まごうほどのノリだし、高速ワルツともいえる“ポルターガイスト”ではヒーズミの肉感的な鍵盤捌きが盤以上にサイケデリックな世界を現出。なかでも、詳細は不明だがアヒトイナザワもかくやといった感じのハタトシ樹のドラミングが凄まじく、バンド・グルーヴを何段階も高める作用を感じた。そして美空ひばり“港町十三番地”をカヴァー(!!)したのは、古風な日本を意識したと思われる最新アルバムの世界観をライヴに新しく落とし込むうえでのトライアルか。結果としてそれは素晴らしい成果を生んでいた。

  全体のセットリストは最新アルバムをはじめとして、過去のアルバム/シングルから楽曲がバランスよく選出されており、久々でありながら集大成感を如実に感じるものであった。それはオルタナティヴ・ロックとしての激しさだけでなく、シャンソン、昭和歌謡の滋養もたっぷりな卓越したヴォーカル表現、ジャズ、ブラック・ミュージックもしっかりと血肉化したリズム感なども含めての多面的な意味合いにおいて。そう、単純に表現者として彼女は特別な才能の持ち主である、という当たり前の事実を、なによりもライヴをやることが楽しくてしかたがないといった彼女の表情を見ながら実感した夜だった(これホント)。

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