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第1回 ─ N.E.R.D.来日公演に行ってきました。の巻

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公開
2003/05/08   11:00
更新
2003/05/08   16:35
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文/出嶌孝次

bounce編集部員がリレーでお届けするコラム・コーナー。第一回はちょっと豪華。超売れっ子R&Bプロデュース・チームのネプチューンズが率いるバンド、N.E.R.D.の来日公演をリポートしちゃいます。

 編集部の日常……って言っても、そんな平坦&平淡なアレは書いてもしょうがないんで、今回はN.E.R.D.の初来日公演について。場所は〈ageHa〉でもお馴染みの新木場・STUDIO COASTってことで正直ちょっと遠かった……けど、それだけの価値は十分にあったと思います。ネプチューンズなんかもう二度と観られんしね。

 さて、N.E.R.D.は今を時めくネプチューンズの2人を含むトリオなんですが、フタを空けてみたらチャドは来日せず。まあ、片割れの変態ヴォーカリスト、ファレルがいれば万事OK。で、まず驚いたのは、ヤツが普通に男前なこと。身体も引き締まってるし、パフォーマンスも妙に堂々としてんの。こっちの妄想してた、ガリガリで下腹がちょい出て変な笑みを浮かべつつオドオドしてるようなファレル君はいませんでした。まあ冷静に考えれば、そんなヤツなら出てこないわけだけど。


これが「NE/RD」Tシャツ!(筆者着用)

 彼らは同じアルバムを2回出してて、最初は打ち込み主体、それを廃盤にしてバンドで録り直したのが今出てる『In Search Of...』ってこと。なので今回のショウもアルバム以上に均整の取れたロック仕様のアレンジでした。たとえば、〈オマエを一晩中テープに撮りたい〉とかいうド変態な歌なのに妙にアグレッシヴでカッコいい“Tape You”なんかは、バランスが良くなることでまた別のアンバランスを生んでるというか、まあそんな感じでして。ちょっとシニカルなニュアンスを含んでるはずの“Rock Star”でロック・スター然としたロック・スターぶりをマジで見せてしまう感じとかね。アルバムではビキビキに練られていたアレンジが無造作なダイナミズムに置き換えられていく快感は、それを充分に補ってくれた、と思います。スヌープ・ドッグ“Beautiful”を日本語で口ずさんだり、ジェイ・Z“I Just Wanna Love U(Give It To Me)”(どっちもネプの手掛けた曲)を歌ったり……みたいなサーヴィスは少なかったものの、それはつまり、あくまでもネプチューンズじゃなくN.E.R.D.のライヴだったってことです。まあ、AC/DCを象ったNE/RDロゴのTシャツなんかを見ると、全然間違ってないと思いましたよ。

▼ 今回の太鼓盤×3