サポートメンバーインタビュー
──LOVE PSYCHEDELICOのバックを支える3人に集まっていただいたわけですが、リハーサルの調子はいかがでした?
中村コメタロー「堀江くんが、なんか真面目にやってんじゃん!っていうくらい仕切って、いい意味で引っ張ってくれて(笑)」
堀江博久「(笑)いやいや。コメちゃんはデビュー以来バンドに参加してるけど、俺とJAH-RAHさんは去年の夏に参加して、LOVE PSYCHEDELICOでのワンマン・ツアーは初めてだからね」
JAH-RAH「もう、一人一人がやることを目一杯やってるから、怠けられないっていうギリギリ感が楽しいよね」
中村「(佐藤)直樹とKUMIちゃんにとっても、これまででいちばん長いツアーだからね」
──LOVE PSYCHEDELICOの作品自体は基本的に直樹くんとKUMIさんの二人で作ってるわけですけど、それをライヴでプレイするということに関しては?
中村「やっぱり特殊なユニットだから、生でやるときは実験しながら、だんだんやり方がわかってくるっていう感じで……なんて、真面目なこと言っちゃって(笑)」
──(笑)。その点、打ち込みやループが多いリズムを生で叩くJAH-RAHさんにとって、ライヴでのポイントは?
JAH-RAH「俺のドラミングってループに合うし、よくネタにもされたりするから、それ自体は楽しめるし、ライヴではそれを増幅させるっていうことを心掛けてるかな。打ち込みを生でプレイする場合、こじんまりしたり、ぜんぜん別ものになったりっていう感じに陥りがちだけど、LOVE PSYCHEDELICOの場合、シンプルなだけに、それを大幅にスケール・アップすることが課題かな、と」
──堀江さんもキーボードを弾きつつ、ギター4本を取っ替え引っ替えしながらのサポートですよね?
堀江「俺はギターとかキーボードを弾くより、練習ではしゃべることのほうが多いね(笑)。でもさ、作品だろうが、ライヴだろうが、すでに音が鳴ってるっていうか、到達点があるんだよね。だから、大胆に違うアレンジに変えたりとかじゃなくて、みんな同じベクトルでそこまで持っていくっていう感じかな。だから、サウンドで主張する云々より、この曲は好きだなっていう気持ちを高めていくというか。そういうバンドってなかなかないんだよね」
──中村さんはLOVE PSYCHEDELICOとデビュー以来の付き合いですけど、これまでいっしょにやってきて思うことは?
中村「これまでいろいろ実験をやってきて、すごくいいタイミングですごくいいメンバーが集まったな、と直樹も言ってたんで、すごい興奮してる、そんな状況なんですよ。で、それがこっちにも伝わるから、それに応えようって思うし」
──KUMIさんのヴォーカルは?
中村「KUMIちゃんって最初の印象からして、すごく繊細でたくましいっていうイメージで、それは初めから変わらないですね」
堀江「女性アーティストっていうより、ヴォーカリストっていう感じで、揺らぎが全くないよね」
──プレイする側から見て、LOVE PSYCHEDELICOの魅力とは?
中村「基本的には洋楽好きっていうところから始まって、それがこんなに自然に出ちゃっていいのかな?ってくらい。自然に出せる感じってありそうでないんですよね」
JAH-RAH「みんな自然にできる、そういうバンドって作ろうと思っても作れないから」
──感じライヴを観てると、バンドの雰囲気がすごくいいですもんね。
堀江「ピュアだよね。音楽に対して、すごく素直になれるっていうか。俺なんか、心が荒んでるからさ(笑)、汚れててごめんなさいって思うもん(笑)」
PROFILE
中村コメタロー(ベース)
鈴木賢司バンド、東京少年にベーシストとして参加。以降、センチメンタル・バスや藤井尚之など、さまざまなアーティストのツアーにサポートとして参加。パーマネント・メンバーとしての最新録音作品はハラミドリとのユニット、原緑/*come名義で 2000年に発表したアルバム『ブルーズ彗星』
JAH-RAH(ドラムス)
さまざまなミュージシャンのツアー・サポートに参加するほか、ROBOTS、ザ・コレクターズの古市コータローが参加する4人組バンド、MURDERの一員として活躍している。MURDERの最新録音作品は、チバユウスケ with MURDER名義で参加したザ・キンクスのトリビュート盤『KINKY BOOT』
堀江博久(キーボード/ギター)
I SPYやSTUDIO APES、FREEDOM SUITEなどモッズ系バンドで活動後、コーネリアスや GREAT3のツアーにサポートとして参加。また、カヒミ・カリィの作品をはじめ、プロデューサーとしても幅広く活躍。松田岳二とのデュオ、ニール&イライザのアルバムも、もうすぐリリースされる予定