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第10回 ─ トイレット・ボーイズ、リアル・マッケンジーズ

連載
倉本美津留のイイタイ邦題!!
公開
2001/10/25   12:00
更新
2003/04/09   14:00
ソース
『bounce』 226号(2001/10/25)
テキスト
文/倉本 美津留

照れくさいけどちょっと楽し邦題。邦題ひとつで洋楽はさらに僕らに身近なものになってくれるハズ。そしてここにひとりの男が登場。独断と偏見によるイイタイ邦題の世界!

アメリカのSHAZNAってとこかな

イイタイ邦題『おトイレボウイズ』
-用を足せ!聴き漏らすな!


女装してるこのヴォーカルがIZAM。まあ、このヨゴレなメンツ
見てSHAZNAってのも強引やけど(笑)。タイトルにもなってるバンド名を直訳すると〈厠(かわや)少年〉。〈厠童(かわやわらし)〉とか……なんか民話みたいやけど(笑)……でも、やっぱり〈便所〉って言葉のほうが似合うな。公衆便所みたいにちょっと汚れてる感じ。そやからやっぱり〈便所ボーイズ〉。でも、ちょっとオカマっぽく〈お〉をつけて〈お便所ボーイズ〉もいいかもな(笑)。あるいは、さらにアイドルっぽく〈おトイレボーイズ〉ってどう。それやったら、そのまま〈トイレット・ボーイズ〉でいいやん!って話やけど(笑)。音を聴いてたらグラムっぽいよね。もしかして、デヴィッド・ボウイからの影響とかもあるんちゃう。どっちもバイセクシャルなイメージやし。いってみれば〈ボーイ〉繋がり。〈ボーイ〉・ジョージなんかもこの系譜やな。それぞれスペルは違うけど、少年(ボーイ)=中性的なものに対する憧れ、というかそんなイメージを狙ってるところは少なからずあるんちゃうかな。そういった〈ボーイ〉の系譜の最新型がコイツらなんよ。そういえば日本にも〈あきれたぼういず〉ってのがいたけど(笑)、それにちなんで邦題は〈おトイレボウイズ〉にしとこか。まあ和式便所やね(笑)。



NYをベースに活躍するトイレット・ボーイズの最新作『The Toilet Boys』(Masterplan)。グラマラスでパンキッシュな演奏に、女装ヴォーカル、ガイの歌声が妖しくシャウト!

どいつがリアルなマッケンジーやねん!

イイタイ邦題『睾丸満タン&弾丸装填』
-さあ皆さん、ごいっしょに、ノーパンパンクバグパイプ!


って話やねんけど、ヴォーカルのポール・マッケンジーっていうヤツがそうみたいやな。そいつの名前だけマッケンジーみたいやし。でも、この真実(リアル)にこだわる姿勢を評価して、まずグループ(邦)名は〈ザ・真ッケン実〉にでもしとこか(笑)。で、メンバー全員、カナダ人やのに、スコットランド人みたいにスカート履いてるんや。しかもノーパンなんやって? バグパイプも導入してる。ノーパンでパンクでバグパイプ…… ノーパンパンクバグパイプ……なんか早口言葉みたいやな(笑)。でも、このスタイルって日本でいうと、バンドで着物着て、尺八を吹いてるみたいなもんやな。でもノーパンでスカート履いてライヴやったりしてたら、チ●コ見えてもしゃーないな。そういえばタイトルの〈Loadedって〈弾丸〉っていう意味もあるやん。そやから〈睾丸と弾丸〉っていう結びつきもある(笑) ──邦題はエネルギッシュに〈睾丸満タン&弾丸装填〉でええんちゃう(笑)。なんか〈セックスピストルズ〉っていう名前を思わせる邦題やけど、コイツらはピストルズからパンクを受け継ぎ、バグパイプを通してスコティッシュの伝統を受け継いでる。まさに熱き伝統の担い手なわけよ! うん、なんかキレイにまとまったんちゃう? いや、汚いか(笑)。

熱く激しいパンク・サウンドに、バグパイプが迫力たっぷりに加わったリアル・マッケンジーズ『Loch'd&Loaded』(Honest Don's)。スカートのなかは熱気ムンムン。


【倉本美津留】
構成作家、シンガーソングライター。TV番組「ダウンタウンDX」「松本紳助」などの構成を手掛ける傍らミュージシャンとしても活躍中。最近、イギリスでライヴ・イヴェントをやってきたばかりの倉本さん。11月21日には、新宿・ Talking Monkeyzでもライヴを予定。行ってみる?