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インタビュー

LONG REVIEW――サッズ 『THE 7 DEADLY SINS』

カテゴリ : .com FLASH!

掲載: 2010年07月07日 18:01

更新: 2010年07月07日 19:27

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7つの大罪〈傲慢、貪欲、邪淫、怒り、貪食、ねたみ、怠惰〉の意を表すこのタイトル。7年ぶり、7月7日という縁起のいいリリース・タイミングと反比しているようだが、まずこの表題を見た瞬間、あまりのサッズらしさに顔がニヤけるのを抑えきれなかった人もいるのでは? さらに、1曲目“EVIL”のなかに踊る 〈Welcome to my lost babylon〉という歌詞には思わずセカンド・アルバム『BABYLON』を想起してみたりして……ここに広がっている世界は、まさしく逸楽と悪徳の大都会。プレイボタンを押していきなり聴こえるのは、ゼンマイ仕掛けの人形劇で響き渡る不気味な男の笑い声と奇怪な音楽が響くホラー・ワールド――曲のタイトルを拝借すれば、〈ゴシック・サーカス〉がその都市のシンボルだ。

惜しげなく放出されるK-A-Zのヘヴィーなギターと、這いずりながら太くうねるクボタケイスケのベース、本能を剥き出しにして暴れ狂うGOのドラム(彼は2009年の黒夢の武道館公演にも参加している。ヘヴィー・ロック・バンド、SUNS OWLの創設メンバーとして約16年のキャリアを持つ)。そして清春は、近年のソロ活動で磨きをかけた情感溢れるヴォーカル・スタイルを一旦脇に置いて、猟奇的なほどにワイルドな歌声とシャウトを炸裂させる。その姿はサッズで確立させたスタイルそのものだ。黒夢が活動停止した99年に始動したサッズは、2003年に活動停止を迎えた。事実上の解散かと思われていたなかでの活動再開と本作のリリースまでの約7年を、〈空白余白 I Don’t Care〉(“Gothic Circus”)とまるで一蹴するかのような余裕を見せる清春は、バンドとして機が熟すのをただ待っていただけなのかもしれない。そう思えて仕方のないほど、サッズの過去最高の姿がここにある。

 

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