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インタビュー

RUMI

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年11月11日 18:00

ソース: 『bounce』 315号(2009/10/25)

文/一ノ木 裕之

彼女だけの眼差し、彼女だけのガイダンス、彼女だけのスタンス、彼女だけの歌。日本がいま誇るべきシンガー・ソングライター、現代屈指の全身アーティストが新作を投下する……踊れ列島!

一歩引いて考えることが増えた


  10代でヒップホップに出会って以来、ノイズやハードコアなどに〈蛇行〉しながら、ラッパーとして歩んできたRUMI。グライム/ダブ・ステップにも大きく踏み込み、その蛇行ぶりの一端を忍ばせたセカンド・アルバム『Hell Me WHY??』から2年、ここに完成された新作『Hell Me NATION』は、改めてそもそもの原点となったオーソドックスなサンプリング・ヒップホップに大きくフォーカスを当てている。

 「自分をこういう場所に導いてくれた文化ではあるから(ヒップホップには)凄い敬意や愛が強くあって、それを一回形に表したいなって」。

 バトルMCとしての側面を大きく映したセルフ・ボースト曲“ご臨終”や、メタファーもまぶして鮮やかなライミングを響かせる“RUMINATION”はアルバム冒頭からそれを端的に示す。これまではフラストレーションもない交ぜにして、血走ったペンを走らせてきたリリックにも変化の跡あり。結婚という転機が関係しているのは容易に想像がつくが、当人は昨年ライヴで訪れた中国での経験をそのきっかけに挙げる。「ひとつ物事が起きるとガッと考えてしまって視界を狭めていく傾向があったんですけど、いまは一歩引いて考えることが増えた」と自身の変化を重ねて彼女は言う。

 「中国と日本って国的に揉めたりするから〈どうなんだろう?〉って思いながら行ったんですけど、いままで日本で持っていた中国のイメージとも全然違ったし、向こうの人は笑ってバカなこともやれば、あたりまえに凄く人間らしく生きてる。一方向からモノを見ちゃいけないってのを頭ではわかってたんですけど、それが実感として凄くわかったし、そこで感じたことはたくさんありました」。

 中国での経験は、これまで彼女が最大のエネルギーとしてきた剥き出しの攻撃性に、いま一度立ち止まる隙を与えた。引き裂かれた敵味方の間に立ち〈憎悪の奴隷になる循環を止めろ〉と歌う“銃口の向こう”も然りだろう。そして、『Hell Me NATION』にまつわる生みの苦しみは、よりフラットな視点と向き合うことにあった。

 「幼い頃から自分の根底に小憎たらしい奴がいて、(曲を)書いてくと出てきてしまう。それを〈引っこんでろ〉って抑えながら、いまの自分の目線で語れるようにした。でもその小憎たらしい奴が今日までの自分の大きな部分を占めてるから、苦しい作業だった」。

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