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インタビュー

TV On The Radio(2)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年10月09日 19:00

更新: 2008年12月19日 14:55

ソース: 『bounce』 303号(2008/9/25)

文/村上 ひさし

俺たちにそんな大それた目標はない

 前作には彼らが尊敬する、そして彼らの支持者でもあるデヴィッド・ボウイがゲスト参加。当然ながら新作でもボウイの影響はあちこちに窺えるが、他にもバンドがことあるごとに比較されてきたトーキング・ヘッズを彷彿とさせる曲調があったり、ビョークから学んだと思しきプロダクションがあったりと、先人の偉業を素直に受け継いでいる点にも留意したい。自分たちひとりで試行錯誤しているのではなく、尊敬するレジェンドの手法を踏襲したうえで、新たなものを生み出そうとする姿勢には、〈俺たちがこの手のアート・ロックを継承するのだ〉という意気込みすら感じられる。特にボウイとトーキング・ヘッズとの比較に関しては、こんなふうに語ってくれた。

「比較されるのは嬉しいことだし光栄だけど、俺たちは彼らの足元にも及ばないよ。いまのところはね。彼らが凄いのはその時代になかったものをクリエイトできたことだと思う。エクレクティックな表現にしろ、アヴァンギャルドでありながらポップな音を生み出したことにしろ。俺たちは彼らのファンだし、確かに影響も受けたし、前作ではボウイに参加してもらって、いろんな意味で何か強い絆を感じている。もし彼らから何かを受け継いでいるとすれば、それはチャレンジ精神や現状に満足しないハングリー精神だろうね」。

 取材に応じてくれたトゥンデは、俳優の経験もある社交的なタイプ。MTVのTV番組「セレブリティ・デスマッチ」でイラストレーターとして活躍したり、同じNY出身のヤー・ヤー・ヤーズ“Pin”のプロモ・クリップでは監督を務めて、カレン・Oの人形にピンを刺しまくった人でもあり(曲はデヴィッドがプロデュース)、マルチな才能を持っている。見るからに神経質そうなデヴィッドと同じバンドにいること自体、不思議に思えてしまうのだが、そこがまたこのバンドの持つマジックの所以でもあるのだろう。緻密なのに隙間だらけ、実験性に満ちていながらレイドバックしていて、なのに高尚で美しくもあるTVOTR。〈ロックの未来を一身に背負っているのでは?〉というプレッシャーに関しては、こんなふうに謙虚にはぐらかしてくれた。

「そう思ってもらえるのは光栄だけど、俺たちにそんな大それた目標はないよ。シンプルでいい曲、ライヴ映えして人々が喜んでくれる曲を作っていければ、それで最高だと思ってる。子供の頃に力を与えてくれたアーティストやアルバムって多かったけど、今作がある人にとって、そういう一枚になっているなら、それほど嬉しいことはないと思うんだ」。
▼TVオン・ザ・レディオの作品を紹介。

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