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インタビュー

注目の新人アーティストがゾクゾクと飛び出してくるセントルイス、マジでボウボウに燃えてます!!

 シカゴやデトロイトのヒップホップが新しい息吹を垣間見せているここしばらくのミッドウェスト・ヒップホップ。だけど、そのなかでもっとも全国区に直結した盛り上がりと胎動を見せているのはやはりセントルイスだと断言してしまおう。

 彼の地が注目を集めた2000年代初頭こそ、実状はネリーを輩出したセント・ルナティックスとそこからソロ・デビューしたアリなどの活躍が目に見えるすべてだったが、2002年にはネリーのフォロワーであるプリティ・ウィリーがいきなりメジャー・デビューを飾るなど、世間の目は徐々にルナティックス以外の面々にも向きはじめる。そんな状況を決定的にしたのが、ネリーの前座を務めていたこともあるチンギーのブレイクだ。彼は2003年にメジャー・デビュー、“Right Thurr”をはじめとする3枚のシングルを連続でポップ・チャートのトップ3に叩き込んだのだ。

 対する老舗のルナティックスもネリー&マーフィ・リーとP・ディディのコラボ曲“Shake Ya Tailfeather”で全米1位を奪取! そして、セントルイス人気のダメ押しになったのが弱冠17歳の新星、J・クウォンのデビュー曲“Tipsy”の大ヒット……凄い連鎖ぶりだ。なお、ラッパーたちのイキの良さに加え、地元のトラックメイカーたちが続々と表舞台で才能を開花させていることも重要で、そもそもネリーに抜擢されたトラック・ボーイズは、J・クウォンのアルバムをトータル・プロデュースして地力を見せたし、チンギーをブレイクに導いたトラックスターズも、現在ヒューストンの“I Like That”を大ヒットさせて意気上がる状況のはず。秋にはチンギーの新作も……とこの勢いはまだまだ続くだろう。

▼文中に登場したアーティストの作品を紹介

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年09月09日 16:00

更新: 2004年09月24日 19:38

ソース: 『bounce』 257号(2004/8/25)

文/狛犬

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