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インタビュー

THA BLUE HERB(2)

グルーヴ感を出すことにこだわってる

 2000年初頭、ひと足早くトラックメイカーであるO.N.Oの旅ははじまった。

「メコン川の周辺を陸路でまわるっていう企画。企画はやり遂げた。……フリーフォームの『Freeform:Audiotourism, Original Music-Vietnam & China』っていうアルバム、あいつらがまわったルートっていっしょでね、そこで紹介してる楽器とかも俺が向こうで買ってたヤツと同じだった。でも、奴らは楽器は買ってこなかったんだよね。現地で録音してきたんだよね。そこが違うけど(笑)」(O.N.O)。

 しばらくぶりのTHA BLUE HERBという音楽との再会、なによりも私たちを驚かせたこと、それはもしかしたらO.N.Oが作る音世界の広がりなのかもしれない。ビートはよりパーカッシヴに、音のひとつひとつがより空間的に配置され……それらが以前にも増して混沌とした世界を作り出そうとするとき、〈イルでマッドでドープ〉な彼ら流のヒップホップが忽然と立ち上がる。

「俺はね、楽器がぜんぜんできないんだ。楽器を弾いてそれをサンプリングすることはあるけど、多分、楽器の持ち方からして間違ってると思う(笑)。だから、独特のリズムが出るんだと思う。……だけど、どんなリズムになるか、わかっててやってるよ。徹底的に計算してやってる。カチカチした、すごい緻密な世界ではある。でも、複雑ななかでグルーヴ感を出すっていうことには、徹底してこだわってる」(O.N.O)。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年06月06日 12:00

更新: 2003年03月03日 21:18

ソース: 『bounce』 232号(2002/5/25)

文/加藤 由紀