Naxos~2025年10月第2回&11月第1回発売新譜情報(10タイトル)

CD(10タイトル)
■作品详情
今回はプッチーニ初期の器楽曲および宗教音楽を中心に収録したアルバムに、ブラジルのクラウジオ・サントロの交響曲全集第5集、ヘンリク・ヴィエニャフスキの弟、ユゼフのピアノ曲集、2022年のヴィルトバート・ロッシーニ音楽祭で録音されたロッシーニの歌劇《アディーナ》など、世界初録音を含むCD10タイトルがリリースされます。
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ジャコモ・プッチーニ(1858-1924):グローリア・ミサ、前奏曲、スケルツォ、交響的奇想曲、ローマ賛歌 他
アンドレア・サングイネーティ(指揮)エッセン・フィルハーモニー管弦楽団
オペラ作曲家として名高いプッチーニ。このアルバムは彼の初期における器楽曲および宗教音楽を中心に収録した貴重なコレクションです。学生時代の試験のための作品を中心に、一部は音楽学者によって再構成されたこれらの作品群は、彼の初期の音楽的嗜好だけではなく、後のオペラ作品に繋がる和声とオーケストレーションの才能を明確に示しています。中心となるのは、1880年の卒業制作である「グローリア・ミサ」。音楽一家であるプッチーニ家の伝統を色濃く反映した充実したミサ曲であり、彼の卓越した才能を示す大作です。同じく学生時代の課題作で、ワーグナーの影響が見られる「交響的奇想曲」では、後に歌劇《ラ・ボエーム》に転用される主題が登場します。最近発見された「前奏曲」は、オーケストラの色彩へのこだわりを既に示しています。また、断片的にしか残されていない初期の「弦楽四重奏曲」のオーケストラ版や、哀歌的な初期のアリア「亡き人に」の復元版なども収録されています。アルバム唯一の円熟期の作品「ローマ賛歌」は、かつて人気を博しながらも忘れられてしまった作品。ここにも希代のメロディ・メーカーであるプッチーニならではの美しい旋律と華やかさが溢れています。
(ナクソス・ジャパン)
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世界初録音
クラウジオ・サントロ(1919-1989):交響曲全集第5集 - 第13番、第14番、ヴィオラ協奏曲、室内オーケストラのための協奏曲
ニール・トムソン(指揮)ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団
1988年初頭、ブラジリア国立交響楽団の首席指揮者だったクラウジオ・サントロは、作曲活動と指揮者としての職務に加え、文化財団の新経営陣との激しい論争にも直面しました。この混乱の中でも彼は5月に「ヴィオラ協奏曲」を完成。リズミカルで推進力のある第1楽章、静謐で瞑想的な第2楽章、苦悩に満ちながらも高度な技巧を要求する第3楽章から成り、1989年サンパウロで初演されました。同年、サントロはピアニスト、ミゲル・プロエンサの委嘱で「室内オーケストラのための協奏曲」を作曲、自ら指揮して初演。さらに長く構想していた交響曲第13番に着手しました。こちらは劇的な表現を特徴とし、4つの楽章を組み合わせて1つのストーリーとなるよう構成されています。こちらはサントロの生前には演奏されることがありませんでした。交響曲第14番は、1989年第8回ブラジル現代音楽ビエンナーレのために委嘱され、バーデン=バーデンでわずか2週間で書き上げられた作品。全体は3楽章、エネルギーに溢れた冒頭から抒情的な中間楽章を経て、変奏技法を駆使したフィナーレで締めくくられます。サントロは同年3月27日、国立歌劇場でのコンサート中に急逝し、この作品が彼の最後の交響曲となりました。
(ナクソス・ジャパン)
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一部世界初録音
ユゼフ・ヴィエニャフスキ(1837-1912):ピアノ作品集 - 舟歌、バラード、ピアノ・ソナタ、ポロネーズ、華麗なポルカ
アンドルー・カネストラ(ピアノ)
ヘンリク・ヴィエニャフスキの弟ユゼフ・ヴィエニャフスキは、パリで学んだ後、ワイマールでリストに師事しました。活動の初期には兄と共に神童デュオとして活躍しましたが、やがて独立し、絶頂期には年間100回以上の演奏を行うなど、19世紀を代表するヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして名声を博します。多作な作曲家でもあり、リストの超絶技巧とショパンの抒情性を融合させた作品を数多く残しました。彼はショパン同様、ポーランド舞踊の要素を作品に巧みに取り入れており、後期の「舟歌」では印象派を先取りする和声を駆使し、郷愁漂う旋律をロンド形式で展開します。「バラード 変ホ短調」は兄の死後に発表された悲劇的な作品で、ソナタ形式を基に劇的な転調を経て沈痛に終わります。「ピアノ・ソナタ ロ短調」は、3楽章構成で複雑な対位法を駆使した緊張感に富む壮大な作品です。ここでは改訂版が収録されています。4曲あるポロネーズからは、英雄的な第2番、陰鬱な第3番、そして円熟した境地を示す第4番を収録。初期の「華麗なポルカ」は、軽快で技巧的な喜びに満ちた舞曲として、ポロネーズとはまた違った魅力を放っています。ピアニスト・作曲家のアンドルー・カネストラは、2022年にデビュー・アルバムをリリース。2024年にはシアトル国際ピアノコンクールで入賞し、ソリストとしても活躍しています。
(ナクソス・ジャパン)
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ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868):歌劇《アディーナ(バグダッドの太守)》
ルチアーノ・アコチェッラ(指揮)クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団
ロッシーニの《アディーナ》は、バグダッドを舞台にした一幕のファルサですが、作曲家が生前一度も上演を目にしたことのない唯一のオペラでもあります。ほとんどの曲は他作品からの転用であり、ヒロインと恋人の重要な三重唱が欠けており、これにより筋書に和解と逃亡準備までの空白が生じています。当初台本には「Terzetto 三重唱」の指示があったものの、作曲されることはありませんでした。この演奏では、「欠落した三重唱」を補うため、かつて1861年にリコルディ社が提案した通り、ロマーニの台本を翻案しパチーニが作曲したオペラ《バグダッドの女奴隷》からの三重唱が史上初めて挿入されました。これはロッシーニの意図と一部矛盾しつつも、物語の進行上不可欠な要素として音楽に彩りを加えています。サラ・ブランクが演じるアディーナは、作品全体を牽引する力強さを備えており、ルチアーノ・アコチェッラの指揮は、音楽祭の常駐アンサンブルであるクラクフ・フィルハーモニー管弦楽団と合唱団を見事に統率しています。
あらすじ
バグダッドのカリフであるムスタファは、奴隷の少女アディーナに恋をします。しかし、アディーナはかつて愛を誓い合った恋人セリーモと再会を果たします。ムスタファはセルモを捕らえ、アディーナに結婚を迫りますが、最終的に二人の愛の強さを知って身を引き、アディーナとセリーモは結ばれます。
(ナクソス・ジャパン)
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一部世界初録音
ガブリエラ・レナ・フランク(1972-):コンクエスト・レクイエム、アントニオ・エステベス:カンタータ・クリオージャ
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)ナッシュヴィル交響楽団
ガブリエラ・レナ・フランクの『Conquest Requiem 征服レクイエム』は、メキシコの先住民族ナワ族の女性マリンチェの生涯を通して、植民地化やアイデンティティ、生存競争の困難さを鮮明に描いた作品です。若くしてスペイン人に奴隷として引き渡されたマリンチェの物語に基づき、西洋の典礼、ナワ族の詩などの影響を融合させ、暴力や差別の歴史に現代人がどう向き合うべきかを問いかけます。一方、アントニオ・エステベスの『カンタータ・クリオージャ』は、アルベルト・アルベロ・トレアルバの詩に基づき、ベネズエラの文化的象徴であるジャネーロ(平原の男)フロレンティーノが、「言葉の決闘」で謎の騎手(実は悪魔)と対決する物語です。フロレンティーノは悪魔の挑戦に打ち勝ち、聖母マリアの名を唱えて勝利を収めるという、ファウスト的な主題を持つ作品で、指揮者ゲレーロがキャリアをスタートさせたベネズエラで長年にわたり人気を誇っています 。また、エステベスの最も高く評価される作品であり、20世紀ラテンアメリカの合唱音楽を代表する名作としても知られています。
(ナクソス・ジャパン)
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一部世界初録音
デイヴィッド・アムラム(1930-):ヴォヤージュ、ピアノ・ソナタ、ヴァイオリン・ソナタ
エルミラ・ダルヴァロヴァ(ヴァイオリン)、トーマス・ウィーヴァー(ピアノ)
作曲家、指揮者、そしてマルチ楽器奏者。デイヴィッド・アムラムは70年以上にわたるキャリアを誇ります。最新作『ヴォヤージュ』は、アムラムにとって「個人的なメッカ」である9都市を巡る3楽章構成の曲で、カイロ、ラホール、アテネを通じ、古代へタイムスリップしたような感覚を表現した第1楽章、アフリカ系アメリカ人音楽やネイティブアメリカンのルーツへの敬意を示す第2楽章、彼と深いつながりのあるコーク、ロンドン、ケベックを巡る第3楽章で構成されます。ピアノ・ソナタは彼の作品の中でも最もジャズの影響を受けたもの。ブルースの断片を含む第1楽章、ブルージーな第2楽章、シェイクスピア劇のために作曲した曲から派生した第3楽章「主題と変奏」で構成されています。ヴァイオリン・ソナタは即興的な第1楽章、ユダヤの「ニグン」に似た祈りのような旋律を持つ第2楽章、第3楽章ではジャック・ケルアックとの映画共演から想起された主題と変奏で構成、ニューヨークの音楽文化のモザイクを描きます。
(ナクソス・ジャパン)
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トッカータと瞑想曲 - ラヴェル、ヴィエルヌ、デュリュフレ、ギルマン、ボエルマン、ヴィドールのオルガン作品集
ダリア・リトヴィシュコ(オルガン)
フランスのオルガン伝統を讃える名曲集。フランス・オルガン楽派の創始者ヴィドールの代表作「交響曲第5番」の技巧的なトッカータをはじめ、同時代のヴィエルヌの美しい瞑想曲、さらにデュリュフレやボエルマン、ギルマンといった作曲家たちの個性豊かな作品を収録。加えて、ラヴェルの魅力的な編曲作品も盛り込まれています。
このアルバムがNAXOSへのデビューとなるダリア・リトヴィシュコは、1995年にウクライナ西部のルーツィクに生まれ、当地でピアノとオルガンを学びました。2014年よりドイツに在住し、ヴォルィーニ州立文化芸術カレッジで専門教育を修了後、ヴェストファーレン教会音楽大学で教会音楽を学び、2019年に学士号、2022年に修士号を取得。現在はヨーロッパ各地の教会や音楽祭で活躍し、ウェストミンスター寺院、セント・ポール大聖堂、オラトワール・デュ・ルーヴル教会、ローマのパンテオン、ハンブルク聖ミヒャエル教会などで演奏。その活動は欧州諸国に加え、カナダやアメリカにも及びます。ヘルフォルトのエマウス教会と聖マリア教会のオルガニストを務め、指揮活動にも携わっています。さらに母国ウクライナがロシアの侵攻を受けて以来、数多くの慈善コンサートを開き、支援活動にも力を注いでいます。
(ナクソス・ジャパン)
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ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):ピアノ三重奏曲集 第9集 - 第17、18、20、34、36番
シュテファン・タララ(ヴァイオリン)、ホン・ユンソン(チェロ)、ホス・デ・ソラウン(ピアノ)
2008年から継続するNAXOSのハイドン「ピアノ三重奏曲」シリーズ。収録曲は、ヴァイオリンとフルートのどちらでも演奏できる第17番、劇的なポロネーズを含む初期の実験的作品とも言える第36番、ロンドン時代の傑作で、技巧的なピアノ・パートと変奏曲形式の緩徐楽章が特徴の第20番、ハイドンのピアノ三重奏曲の中では珍しいホ長調で書かれた第34番、マリー・テレーズに献呈された第18番。初期からロンドン滞在期に至るまでのハイドンの作曲技法の発展が窺えます。2014年のジョルジュ・エネスク国際コンクールで第1位を獲得した3人によるトリオが各曲の個性と魅力を伝えます。
(ナクソス・ジャパン)
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フリードリヒ・キール(1821-1885):ピアノ組曲、6つのフーガ、10のピアノ小品
エリザベス・ホーガン(ピアノ)
フリードリヒ・キールはドイツの作曲家・教育者。独学で音楽を学んだ後、シュポーアの推挙によりベルリンでジークフリート・デーンに師事しました。早くからその作品が注目され、1850年代には「リストの後継者」とも評され、1862年の《レクイエム ヘ短調》初演で名声を確立し、以後ベルリンの音楽院で作曲を指導。スタンフォードやパデレフスキら多くの門弟を育てました。室内楽を中心とした、保守的な様式ながらも、時に進んだ和声を採り入れた室内楽作品を多く遺し、当時はブラームスに並ぶ評価を受けた人です。「ピアノ組曲」は、教育的な意図も含まれた作品で、デーンの弟子のテオドール・クラックに献呈されています。第1曲は厳格なソナタ形式を守るベートーヴェン風の曲、第2曲はタランテラ風の即興曲で技巧を磨くのに適しています。第3曲はショパンを思わせる軽快なスケルツォ、第4曲は装飾を伴う優美なノットゥルノで、歌うような表現が求められます。「6つのフーガ」は、バッハ復興の時代背景のもとに書かれた3声部による対位法的な作品です。規模の大きい第1番、軽快な第2番、活気ある第3番、最も長く豊かな響きを持つ第4番、抒情的な第5番、2つの主題を持つ第6番が並びます。「10のピアノ小品」は、どれも短いながら多彩な性格を示しています。前奏曲やスケルツォ、マズルカ風のアンダンテや「無言歌」を思わせる穏やかな小品、リストを思わせるハンガリー風の曲や遊び心あるスケルツォなど、変化に富んだ内容です。最後の「Hymne 賛歌」ではシューマンを思わせる壮麗な響きが広がります。演奏はスコットランドのピアニスト、エリザベス・ホーガン。ブダペストのリスト音楽院や、英国王立音楽大学、王立バーミンガム音楽院で学び、数々の賞を受賞した実力派です。
(ナクソス・ジャパン)
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新大陸のハーモニー ギター・デュオ作品集 - アジェンデ、サントルソラ、ノブレ、ファリーニャス
オルランディーニ&ルコ・デュオ(ギター・デュオ)
ギター・デュオはルネサンス期のリュート・デュオに起源を持ち、19世紀にはソルやジュリアーニが名作を残しました。ギターは「小さなオーケストラ」とも呼ばれる多彩な表現力を備えており、2台によるアンサンブルは豊かな音響を生み出します。20世紀にはプレスティ=ラゴヤやアブレウ兄弟といった世界的デュオが登場し、レパートリーは大きく拡充しました。特に新大陸では、ギターが国民的楽器として発展を遂げ、多くの作曲家がこの楽器のために多彩な作品を生み出しており、このアルバムはそのような背景から生まれた中南米の作品を収めています。
オルランディーニ&ルコ・デュオは2021年に結成され、チリを拠点にヨーロッパでも活躍し、スペインやドイツで成功を収めています。オルランディーニは1989年ミュンヘン国際音楽コンクール優勝をはじめ多くの受賞歴を持ち、現在はチリ大学とカトリック大学で教鞭を執る重鎮です。ルコはオルランディーニに学び、数々のコンクールで優勝。現在はドイツに拠点を置き、ソリストとしても活動しながらシュトゥットガルト音楽大学大学院で研鑽を積んでいます。
(ナクソス・ジャパン)
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2025年10月第1回発売タイトル
类别:新品发布
掲載: 2025年10月03日 13:00