ブラック・サバス最後の晩餐「Back to the Beginning」開催!オジー・オズボーン伝説の始まりと継承

メロイックサイン🤘をすると11に見える、ということで毎月11日は“ハードロック・ヘヴィメタルの日”!
2025年7月5日、鋼鉄の創造神Black Sabbathの最後の晩餐である「Back to the Beginning」が行われた。オジーを愛する数々のヘッドライナー級のバンドが集結した公演は、早くも伝説と語り継がれることでしょう。その長きにわたる旅路の終わりは、我々ファンにとって彼らの偉大な歴史を改めて探求する「始まり」の合図でもある。
今月はブラック・サバスを徹底特集!「伝説の始まり」として失われたと思われていた幻の音源を、「伝説の継承」として最も純粋に音楽性を受け継いだ音楽を、二つの特別なテーマに焦点を当ててご紹介いたします。

- 鋼鉄の創造神 Black Sabbath - ヘヴィメタルの定義
- 幻の音源 - Earth『The Legendary Lost Tapes 1969』
- 全作必聴の聖典ギャラリー
- ヘヴィ・メタルの歴史的公演「Back to the Beginning」
- The Legacy of Doom - 最も純粋なサバスの血統
鋼鉄の創造神 Black Sabbath - ヘヴィメタルの定義
すべてのヘヴィミュージックは、彼らから始まった。
1970年、バーミンガムの工業地帯から響き渡った、あの不吉な鐘の音と悪魔の三全音(トライトーン)。Black Sabbathは、それまで誰も聴いたことのなかった「ヘヴィメタル」という名の暗黒音楽をこの世に産み落とした創造主である。
トニー・アイオミ
The Riff Master
彼の指からリフが生まれなければ、メタルは存在しなかった。"Iron Man"の機械的な響き、"Symptom of the Universe"の proto-thrash的な刻み、"Into the Void"の地獄の底から響くような重さ。彼の創造するリフの一つ一つが、後続ギタリストたちの教科書であり続けている。
ギーザー・バトラー
The Low-End & Words
ワウペダルを駆使した斬新なベースプレイでサウンドの土台を築きながら、Sabbathの世界観を決定づけたメイン・リリシスト。"War Pigs"で戦争の虚しさを描き、"Black Sabbath"で悪魔との遭遇を歌う。彼の言葉が、Sabbathを単なるうるさいバンドではない、哲学的な存在へと昇華させた。
オジー・オズボーン
The Prince of Darkness
一度聴いたら忘れられない、あの特徴的な声。ステージを支配する狂気とカリスマ。オジーは単なるシンガーではない。ヘヴィメタルという音楽の「顔」であり、世界で最も有名なロックスターの一人だ。彼がマイクの前に立つ時、Sabbathは完全な生命体となる。
ビル・ワード
The Swinging Doom
Sabbathの初期サウンドの「うねり」は、彼の功績に他ならない。ジャズの影響を感じさせるしなやかさと、岩石を砕くようなパワフルさを両立させたドラミングは、ギーザーのベースと絡み合い、唯一無二のグルーヴを生み出した。彼のスウィングなくして、初期Sabbathの魔法はあり得なかった。
彼らこそが、Black Sabbathだ。
失われた聖杯の発見 - Earth『The Legendary Lost Tapes 1969』
メタル界最大のレア音源が発見!
Black Sabbathがその名を世界に轟かせる前夜、彼らは「Earth」という名のブルースロック・バンドだった。その存在は知られていたものの、公式な音源はこれまで存在せず、ファンの間では「幻の音源」として語り継がれるのみだった。
その失われた聖杯、『The Legendary Lost Tapes 1969』が、50年以上の時を経てついに我々の前に姿を現した。ここに収められているのは、まだ何者でもなかった4人の若者が放つ、生々しい初期衝動そのものだ。クリームやジョン・メイオールなどに影響を受けたであろうブルージーな演奏の中に、後のSabbathサウンドを予感させる不穏なリフの断片や、ビル・ワードのジャズ由来のしなやかなドラミングが随所に煌めく。
1stアルバムよりブルース色が濃い最初期のバージョンが聴けるというだけでも鳥肌ものだ。これは単なるデモ音源ではない。ヘヴィメタルという怪物が、母体であるブルースロックの殻を破って生まれ出ようとする、その決定的瞬間を捉えた歴史的ドキュメントなのだ。
全作必聴の聖典ギャラリー
彼らがいなければ、ヘヴィメタルは生まれなかった。トニー・アイオミが生み出す悪魔的なリフ、ギーザー・バトラーが描く終末的な世界観、ビル・ワードのしなやかさと、岩石を砕くようなパワフルさを両立させたうねるドラミング、そしてオジー・オズボーンの唯一無二の歌声。この奇跡的なケミストリーが、ロックの歴史を永遠に変えたのだ。まずは、その偉大な功績を刻んだ必聴の聖典を改めてご紹介!
Ozzy時代の名盤をピックアップ!
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Black Sabbathの貴重ライヴ音源!
オジー期以外も名盤だらけ!その他のオススメ名盤
CD
LP
■Ozzy Osbourne
『See You On The Other Side v2.0』
ヘヴィ・メタルの帝王のソロ・キャリアを網羅した究極のアナログ盤全18タイトル27枚組 ボックス・セット!
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Ozzy Osbourneの貴重ライヴ音源!
ヘヴィ・メタルの歴史的公演「Back to the Beginning」
ブラック・サバスという偉大なバンドの集大成を見届けるためにヘッドライナー級のサバスチルドレンが大集結!Metallica、Guns N' Roses、Slayerのモンスターバンドのほか、Tom Morelloらによるスーパーグループが話題となった。
特にスティーヴン・タイラーとロニー・ウッドが登場した瞬間の盛り上がりは凄まじく、「Walk This Way」や「Whole Lotta Love」で圧巻のステージを披露。健康を危惧されていたスティーヴン・タイラーの完璧なヴォーカルに全員が度肝を抜かれたことだろう。
■Metallica
■Guns N' Roses
■Slayer
その他の出演バンドの作品
The Legacy of Doom - 最も純粋なサバスの血統
Black Sabbathが蒔いた「重い音」の種は、あらゆる土壌で芽吹き、様々な形の「花」を咲かせた。スラッシュメタルからグランジ、その中でも特に影響が色濃く出ているジャンルであるドゥーム・メタルを解説。
ドゥーム・メタルとは
ドゥーム・メタルとはヘヴィメタルのサブジャンルの1つ。ゆっくりとしたテンポで演奏され、ギターは低音にチューニングされて厚みのある重いサウンドを作り、曲や歌詞には絶望感や恐怖といった暗いテーマが多く、どんよりとした陰鬱な雰囲気が特徴。
ドゥーム・メタルは1970年代前半のイギリスで生まれたブラック・サバスの初期作品がその原型とされる。ブラック・サバス以降も、オジー・オズボーンらの後を継ぐ形でハードロック/ヘヴィメタルが発展し、1980年代初頭にアメリカやイギリスの複数のバンドが独自の重苦しい音楽性を確立した。
流行のスピードやテクニックに背を向け、ひたすらにリフの重さとグルーヴを追求する求道者たち。彼らが奏でる音楽は、Sabbathが『Master of Reality』で提示したヘヴィネスの美学の、正統なる継承と言えるだろう。
代表的なドゥーム・メタル・バンド
■Cathedral
NAPALM DEATHの元ボーカリストLee Dorrianらにより1989年に結成されたドゥーム・メタル・バンド。1991年のデビューアルバム『Forest of Equilibrium』は、極端に重く遅いサウンドでシーンに衝撃を与え、ジャンルの古典的名盤とされている。その後も1970年代ハードロック風味を取り入れた作品を発表し、2013年の最終作『The Last Spire』で解散。
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■Saint Vitus
1978年結成の古参ドゥーム・メタル・バンドで、初期はパンクやハードコアの影響も受けていたが、1986年にScott “Wino” Weinrichが加入してからはさらに陰鬱でスローなサウンドとなる。
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■Pentagram
1971年結成の大ベテランバンド。70年代はライブ中心に活動し苦難の道を歩んだが、1985年発表の『Relentless』や1987年の『Day of Reckoning』などで徐々に評価を獲得。ブルース色の濃いリフとBobby Lieblingのシャウトが特徴。
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■Candlemass
スウェーデン出身の1984年に結成されたエピック・ドゥーム・メタルの旗手。1986年発表のデビューアルバム『Epicus Doomicus Metallicus』は壮大なコーラスを持つ重厚な曲が特徴で、発表当時から絶賛される。ボーカルにMessiah Marcolinを迎えさらなる高みへと到達。現在はオリジナル・シンガーのヨハン・ラングクイストが復帰。
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■Sleep
1990年代を代表するストーナー/ドゥーム・バンド。1991年にデビュー作『Volume One』を発表後、1992年の『Sleep’s Holy Mountain』で広く注目を集める。そして60分を超える一曲で構成というストーナー/ドゥーム界の象徴的な存在となった伝説的超大作アルバム『Dopesmoker』を作り上げる。
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■Church of Misery
1995年に東京で結成されたドゥーム・メタル・バンド。初期ブラック・サバス風の重厚なギターリフとサイケデリックな要素を組み合わせており、歌詞は実際のシリアルキラーの事件を題材にすることで知られる。アートワーク、サウンド、歌詞などあらゆる箇所に三上氏のこだわりがビシビシ伝わる世界水準のバンド。
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■人間椅子
「オジーが見れないならワジーを見れば良いじゃない」ということで(?)、日本が世界に誇る“和製ブラック・サバス”。Sabbath直系のヘヴィリフに、津軽三味線の音階や文学的な日本語詞を融合させた唯一無二の存在。歌詞やタイトルに「サバス」が出てくる曲も存在する。近年ワールドワイドなバンドになっているが、やはり初期〜『踊る一寸法師』くらいが遅く、重く、陰鬱な曲が極まっている様に思える。
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その他の激重バンド
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メタルの日著者プロフィール
初めてリアルタイムで発売されたメタリカはセイントアンガーという後追いメタラー。一番好きなメタルはスラッシュメタル。
高校の同級生に借りたMDに入っていたヌンチャク(KCHC)に衝撃を受け、ジャパニーズハードコアを聴き始めるが大学時代の洋服屋の店長の影響でUKハードコアやサイコビリー、ジャパコアなどハード系のパンクに一通りはまる。当時はメロコア/ポップパンクやミクスチャー全盛期だったのに反発し逆張りのような形でラバーソールを脱ぎ捨て、メタルを聴き始めアイアン・メイデン、モトリー・クルーなどのパッチGジャンを作る。
パンク、メタル両サイドから崇められるmotorheadこそが全ての頂点であるとこの頃に確信する。
就職時に中央線沿線に引っ越し、平日も退勤後に時間を惜しまずCDショップを巡り食費を削りながらひたすらCDを買う生活を10年程送る。
常にCDとTシャツが増え続けていくため慢性的に置ける場所を探している。







