恐竜の姿はここまで変わった!『ジュラシック・ワールド』最新作と図鑑で知る変化
2025年8月公開の『ジュラシック・ワールド 復活の大地』は、『ジュラシック・パーク』から続く人気シリーズの最新作だ。今回も最先端のVFXで恐竜たちがリアルに描かれているが、その見た目は最新研究を取り入れ、より正確な姿へとアップデートされている。
●最新研究によって変化してきた恐竜たちの姿
1993年に公開され、世界に衝撃を与えた第1作『ジュラシック・パーク』。この映画に登場する恐竜たちは、当時の研究をもとに描かれた。しかし近年の研究や技術の進歩によって、恐竜の生態や外見に対する理解は大きく変化。こうした変化は映画シリーズに限らず、図鑑や博物館などでも最新の研究成果が反映されている。
中でも有名なのは、ティラノサウルスの姿だろう。かつては尻尾を地面に引きずり、直立したような立ち方で描かれていたが、今では体を水平に保ち頭と尻尾でバランスをとるスタイルが主流に。また『ジュラシック・パーク』では走る車を猛スピードで追いかけるシーンがあるが、実際のティラノサウルスはそこまで速く走れなかったと考えられている。
外見についても「羽毛が生えていたのではないか」という説が浮上し、世界中で話題になった。実際に原始的な仲間からは羽毛の痕跡が見つかっているが、ティラノサウルスそのものの化石からは、まだ羽毛の決定的な証拠は見つかっていない。研究者の間でも意見が分かれており、現在も検証が続けられている。
『ジュラシック・パークIII』で注目を集めたスピノサウルスも、近年の研究により一部イメージが見直されている。とくに注目されているのは尾の形状で、以前は先細りの尾だと考えられていた。ところが最新の研究では上下に太く、泳ぎに適したヒレ状の尾を持っていた可能性が高いという。『ジュラシック・ワールド』最新作では、その変化を反映した新たなビジュアルが採用された。
映画シリーズに限らず、恐竜の見た目は日々アップデートされている。そうした最新の研究結果を楽しく学べるのが、『「もしも?」の図鑑 恐竜時代の大冒険』だ。
本書は、歴史的事実や科学的根拠に基づき、「もしも恐竜時代を冒険できたら……」というコンセプトのもと、当時の地球環境や恐竜の生態をわかりやすく紹介する新タイプの空想科学図鑑。迫力あるイラストで恐竜たちが生き生きと描かれ、大人から子どもまで楽しめる一冊となっている。
最新の研究に基づく恐竜の姿は、これまでのイメージを大きく覆すかもしれない。この機会に、恐竜の情報を一度アップデートしてみてはいかがだろうか。
恐竜『「もしも?」の図鑑』シリーズ
映画『ジュラシック・パーク』シリーズ
『ジュラシック・ワールドトリロジー完全版メイキングブック』
タグ : レビュー・コラム
掲載: 2025年06月27日 09:46