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SUPER EIGHTの村上信五が語る、現代人に向けた人生論“考え過ぎない”ための思考術

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アイドルグループ・SUPER EIGHTのメンバーである村上信五。アーティスト活動はもちろん、バラエティ番組やラジオでの司会などさまざまな仕事をこなし、芸能界という厳しい世界で確固たる地位を築き上げてきた人物だ。今回注目する彼の著書「半分論」では、これまでの人生経験を通じて彼自身がつくり上げてきた独自の思考を垣間見ることができる。

●「半分論で考える」ためのスタートライン

村上が提唱する“半分論”においてもっともベースとなる考え方が、「人生で起きるすべてについて、何事も半分くらいに捉える」というものだ。

人生、選択ばかりの毎日が続く中、どんな場面においても少しでも良いと思える結果を求めるのが、人間の常です。しかし、あまりにも情報が多い現代では、一つ決断するだけでも頭を悩ませている人が多い印象です。

そこで「半分論」では、まず数多くある選択肢を二つにします。ひとまず大きく二つで考えると、YESかNO、やるかやらないかに分かれますね。この決断のうち、例えばやると決めたら、どうやるのか? そのやり方も二つ選択肢を作り、さらに次の選択肢も二つ作る……といった作業をひたすら繰り返し、考えることをやめずに日日持続する。するといくつもの選択肢を作り出せるようになり、物事を俯瞰できるフラットな自分が見えてきて、いずれ自分の言葉が発せられるようになり、己の哲学になる。 (※注)

決して単に何でもかんでも、二択にしましょうという事ではありません。まずは二択から考えましょう。というのが、半分論の入り口です。

物事の判断材料になる情報であふれた現代社会では、日々の“選択”を迫られる場面でつい複雑な思考にとらわれてしまいやすい。だからこそ、まずは半分論的思考で選択肢をシンプルに捉えることから始める。そうして選択肢について徐々に細かく考えていくことで、最終的に“自分なりの決断”を導き出せるようになるというのだ。

●半分論の実践に必要なマインドとは?

半分論を仕事の場面で実践していくにあたり根幹となるマインドについて、村上は次のように語る。

仕事が上手くいこうがいくまいが半分は自分の責任ですが、半分は誰かのせいにしてしまうくらいの気持ちでいて下さい。

誤解しないで頂きたいのは、半分くらいの力で手を抜いて取り組めばいいよという事でも、失敗したら責任転嫁してしまえという事でもないということです。あくまでも己に出来る事は全身全霊で向き合う事を前提とした上で、何かしらの自分以外の要素が加わるのだから、どんな結果で何が起こっても「そりゃそうだ、でも悔いはないぞ!」と思いながら物事に向き合うべきです。 (※注)

村上曰くこうした半分論的な思考回路を定着させるためには、“考え方の変化”を日々蓄積していくことが重要だという。

その為には自分の限界値を知るという事も含めてまずは全力からです。 (※注)

●朝の過ごし方も半分論でコントロール

村上が唱える半分論は、普段の生活で自分自身の行動や機嫌をコントロールするのにも活用できる。

例えば朝起きてすぐに布団からなかなか出られず、「あと10分は寝られそう」「昨日使った食器も洗わなきゃ」「家を出る前に洗濯機も回したい」などさまざまな考えをめぐらせるような経験はないだろうか。このとき「面倒くさい」と感じてしまう事柄で朝から頭がいっぱいになると、途端に思考の悪循環が生まれてサボり癖や逃げ癖に繋がりやすくなってしまうと村上は言う。

思考は、生まれた順番に繋がり、広がっていきます。という事は、朝、最初に考える事が面倒くさい事になってしまうと、ズルズルと辛い事が連鎖していくという事です。

では逆ならば?

楽しい思考の連鎖で頭を回していく為にも、考えなくても良い事を考えないようにするのです。嫌でも生活する上でやらなきゃいけない事は何をどうしたってやらなきゃいけないのですから。考える前に動けるようにしましょう。 (※注)

実際に村上は、朝のうちにやっておきたいことのうち重要度の高いものから順に取り組むよう実践しているのだそう。その際タスクごとの順番ははじめからすべて決めず、何かをやりながら時間の過ごし方をイメージ。半分論によるシンプルな思考を用いることで、あえて考えをめぐらせ過ぎないようにしているのだ。

村上が編み出した思考術を、彼ならではの言葉で綴った著書「半分論」。ぜひ手に取って、日々の暮らしの中で実践してみてはいかがだろうか。

注)村上信五「半分論」より引用

SUPER EIGHT『超DOME TOUR 二十祭』

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タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年06月19日 09:30