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才能は「好き」から始まる……「いたって普通の凡人」だったつんく♂が語る人生大逆転のヒント

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シャ乱Qとして数々のヒット曲を世に送り出し、モーニング娘。なども手がけた“稀代のヒットメーカー”つんく♂。しかし彼は、自らを「天才ではない」と断言する。そんな彼が、自分の中に眠る才能をどう見つけ、どう育ててきたのか。その秘訣をまとめたのが、『凡人が天才に勝つ方法 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール』だ。本書では、つんく♂の実体験をもとに、「凡人」だからこそ掴める逆転のチャンスについて学ぶことができる。

●「得意」と「好き」を取り違えず、「好き」に打ち込むことが凡人の勝ち筋

自らを「いたって普通の凡人」だと語るつんく♂。音楽業界で天才や、凡人の中でも特殊な才能を持つ秀才と出会うたび、悔しさを味わってきたという。そんな彼がなぜ結果を残し続けることができたのか。その鍵は、凡人にとって本当に大切なのは「得意なこと」ではなく、「好きなこと」を追い続けることだと気づいたからだ。

つんく♂自身、音楽が「得意」だったわけではないと語る。ただ、「好き」という気持ちが人一倍強く、情熱を持ってとことん音楽に向き合い続けてきた。「自分は平均的な能力しかない」と認めたうえで努力を重ねたからこそ、今の実績がある。もちろん、「好き」を追いかける中では「自分は間違っているのでは?」と不安になることもあれば、周囲の評価に揺れることもあるだろう。それでも、自分の気持ちに正直でいることが、凡人にとって最大の武器になる。

何をするにも、あなた自身が「これをやりたい!」「いま楽しい!」と思えることに勝るものはありません。 (※注)

この言葉こそが、凡人が逆転をつかむための大きなヒントになるはずだ。

●平凡なバンドマンが大阪一の動員力を手に入れた努力とは

つんく♂は、アマチュアバンド時代の自分を「自分は天才だと思い込んでいた」と振り返る。その「根拠のない自信」は失敗も招いたが、決して無駄ではなかったという。当時は、ファンの数も演奏技術もごく平均的などこにでもいるようなバンドだった。しかし彼らは、「大阪で一番の動員力」を目標に掲げ、達成するまではコンテストやオーディションは受けないと決める。そして、チラシ配りやカセットテープの無料配布、声かけなど、泥臭く地道な努力を積み重ねていく。

当然、すぐに結果が出たわけではない。それでも、配布場所を他バンドのファンが集まるライブ会場や楽屋入口に絞るなど、試行錯誤を重ねて少しずつ動員数を伸ばしていった。この「どうすれば動員が増えるのか?」という課題に向き合い、行動を起こす原動力となったのが、ほかでもない「根拠のない自信」だった。そして、その小さな成果の積み重ねこそが、やがて本当の自信へと変わっていったのだ。

●「中2の感覚」にこそ、自分の「好き」の原点がある

つんく♂の言う「好き」とは何か。それをはっきり認識できる人は、実はそう多くないかもしれない。そんなときに一度立ち返ってほしいのが、「中学2年生の頃の感覚」だという。中2は、子どもと大人の狭間にある時期。「何でもできそう」と感じる無敵感や、理屈抜きの衝動こそが、つんく♂いわく“無制限の青春感”なのだ。

「中2には、無制限の青春感、自由と夢がある」というのが僕の基本理念のひとつ。 (※注)

後藤真希松浦亜弥と出会ったのも、まさに彼女たちが13~14歳の頃だという。まだ経験も少ない中であっても、彼女たちは強烈なパワーを放っていたと語る。そして、その勢いのまま彼女たちは華々しくデビューを果たした。つまり、「本当に好きなこと」とは、理屈で考えるよりも前に、「これが好きだった」と心が動いた瞬間にあるのかもしれない。中学2年生の自分を思い出すことで、自分にとっての“好きの原点”が見えてくるはずだ。

「凡人だからこそ、逆転できる」。その言葉は決して理想論ではなく、つんく♂自身が実践し続けてきたリアルな成功の方程式だ。本書は、自分の「好き」を信じ、地道に努力を重ねる全ての人への力強いエールである。

※注)つんく♂「凡人が天才に勝つ方法 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール」より引用

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タグ : レビュー・コラム

掲載: 2025年05月15日 10:45