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ヨルシカの入口へ。ー夕暮れは月光へ変わり、前世まで辿っていくー

ヨルシカ

2023年4月5日に初の音楽画集「幻燈」の発売を迎えるヨルシカ。

最近ではTBS火曜ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」の主題歌に「アルジャーノン」が起用、また広瀬すずさん演じる「空豆」のスマホの着信音に「ただ君に晴れ」が使われたりとヨルシカのファンの皆さんには「あの曲が流れている!」と嬉しい一方、ヨルシカをはじめて聞いて「もっと知りたい」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こちらのページでは、ヨルシカを愛する皆様とヨルシカの軌跡をゆっくりと辿っていけたらと思います。


序章「夕暮れに、手をつなぐ」

第1章 「エイミーとエルマ」

第2章「音楽泥棒」

第3章「ヨルシカが飾る文学」

第4章「コラボレーション楽曲」


ヨルシカ プロフィール

コンポーザーの「n-buna」(ナブナ)がボーカル「suis」(スイ)を迎えて結成したバンド。
2012年にn-bunaはボカロPとして活動を始め、ボーカロイド楽曲「アリストラスト」を投稿。
2017年4月に「ヨルシカ」としての活動が開始。その2か月後には1st mini Album「夏草が邪魔をする」を発売。
2019年10月 ヨルシカ LIVE TOUR 2019「月光」を東名阪にて開催。12月には ヨルシカ LIVE TOUR 2019「月光」追加公演を新木場STUDIO COASTにて開催。 2021年1月LIVE「前世」をオンラインライブにて開催。同年8月にはLIVE Tour 2021「盗作」を全国6都市にて開催。
2022年 3月 ヨルシカ LIVE TOUR 2022「月光 再演」開催。
2023年 1月 ヨルシカ LIVE 2023「前世」を有観客の中、東阪で開催。
。 そのツアーの真只中にLIVE Tour 2023「月と猫のダンス」開催が発表し、4月にまもなく開演。また、初のCDが付属しない音楽画集「幻燈」も発売。



ヨルシカ CDが付属しない“聞ける画集”『幻燈』2023年4月5日発売
詳細はこちら⇒



序章 「夕暮れに、手をつなぐ」


冒頭で触れたドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」で起用された楽曲は全部で4曲でした。



春泥棒
空豆(広瀬すず)と音(永瀬廉)が出会ったとき、二人とも春泥棒を耳にしていました。2023年1月のライブツアー『ヨルシカ LIVE 2023「前世」』でもカギを握っているこの楽曲。歌詞とPVの秀麗さに目も耳も奪われてしまいますが、その背景のストーリーにも注目です。あのワンちゃんは只者ではございません。


ただ君に晴れ
こちらは空豆(広瀬すず)のスマホの着信音で登場しました。
ヨルシカのファンの間で絶大な人気を誇る楽曲であり、ヨルシカを紹介するうえでも欠かせない1曲。
というのも、ヨルシカといえば「青く高い空」や、「アイスを口にほおばりながら風を待つ」など夏の情景を彷彿とさせる楽曲が多く存在します。その中でもど真ん中に夏の楽曲といえる曲です。


夜明けと蛍
ヨルシカとして活動する以前に、コンポーザーのn-bunaさんがボカロPとして制作した代表曲。2014年10月にボーカロイドIAのコンピレーションアルバムシリーズ「IA THE WORLD」の中に登場し、冬に公開された夏の曲でした。2015年7月にはn-bunaさんのメジャー1stアルバム「花と水飴、最終電車」に収録され、2023年の現在もなおその世界観がファンの心を掴んで離しません。
ドラマの監督である北川悦吏子さんはn-bunaさんと同じく岐阜県出身。今回のドラマに起用するのは絶対にヨルシカだと決めていたそうですが、その音楽愛はn-bunaさん自身の楽曲にも及んでいる様子です。


アルジャーノン
今回のドラマのために書き下ろされた楽曲。
段々と都会に染まる空豆(広瀬すず)のことを目を離さず見守る音(永瀬廉)の想いがより鮮明に伝わってくるようです。
またもう一つお話ししたいのは、ダニエル・キイスのSF小説「アルジャーノンに花束を」がこの曲のモデルとなっていること。私は「アルジャーノン」を機にこの小説を読み始めているのですが、これもヨルシカの曲の楽しみ方の一つ。このほかにもヨルシカには多くの小説や童話が楽曲のモデルとなっています。どの楽曲がどのモデルを用いているのかは、第3章でもう少しお話ししますね。


第1章 「エイミーとエルマ」


ヨルシカの魅力の大部分として、楽曲のストーリーをお話しましょう。

ヨルシカの歌詞は、そっくりそのままのフレーズが使われることは滅多になく、まるで音楽を聴きながら小説を読んでいるかのよう。その中でも現在では「エイミーとエルマ」「音楽泥棒」の大きく分けて2つの物語があるように思います。

「エルマ」はもう目の前からいなくなってしまった「エイミー」のことを考えていました
音楽製作に悩んでいた彼はある日突然姿を消してしまい、もうずっと行方が分からずにいたのです。
しかしふと、エルマのもとに1通の手紙が届きます。中にあったのは異国の風景の写真と音楽をやめることを決意したエイミーからのメッセージ。

エルマは彼のいた街を、時間をたどっていきます。

二人の音楽に対する柔く酷な想いを歌った楽曲はたくさんありますが、特に以下の楽曲は二人がどのような人物なのかまで聴かせてくれます。

アルバム『だから僕は音楽をやめた』の2曲より、エイミー



藍二乗


だから僕は音楽をやめた


アルバム『エルマ』の2曲より、エルマ

心に穴があいた

ノーチラス


そのエイミーとエルマの物語の集大成を映像化したのが「月光」。
こちらは『ヨルシカ LIVE TOUR 2022「月光 再演」』を収録したもので、その前身は『ヨルシカ LIVE TOUR 2019「月光」』にあたります。
私は「月光 再演」ではじめてヨルシカのライブ公演を鑑賞しましたが、n-bunaさんの語りと共鳴するギター、それに呼応するsuisさんのエイミーとエルマの心情を歌い上げる繊細な表現力に心を奪われてしまい、終演までまるで映画を鑑賞するようにじいっとその世界観から出ることができませんでした。

あの世界にもう一度行きたいと思い購入した「月光」の初回限定盤には「青年の足跡を辿る地図」と題された地図が封入されており、エルマがエイミーを探すように、私たちも2人の姿を探しながら新たに物語を鑑賞することができます。

Blu-ray


DVD


第2章 「音楽泥棒」



"音楽のきっかけは何だっただろう…父の持つレコードだったろうか。
音を聞くことは気持ちがいい。聞くだけなら努力もいらない。
嗚呼もっと認められたい。愛したい。これが夢ってやつか。何もしなくても叶えよ。早く僕を満たしてくれ。"


上記は第2章の音楽泥棒の想いを抜粋したものです。
音楽泥棒はもっと「美しいものが知りたい」という乾きが癒えずに日々を過ごしています。
その苦しく、生々しくも人間らしい様と音楽への想いを2020年に発売されたアルバム「盗作」の楽曲が肉付けしていきます。



アルバム『盗作』の2曲より、音楽泥棒

盗作


思想犯

上記の2曲が収録されている3rdフルアルバム「盗作」は「音楽泥棒の自白」というインストゥルメンタル楽曲から始まり、ほかにも各箇所に散りばめられています。このボーカルのsuisさんが歌う楽曲とは別に、インストゥルメンタルの楽曲もヨルシカの聞きごたえのある魅力の一つ。

ラジカセの再生ボタンを押す音、海辺で鳴くカモメの鳴き声、雫の落ちる音、咳をする音…。

誰も語る人はいないのに、音楽泥棒の生活していた風景や心情が頭の中に流れ込んできます。


第3章 「ヨルシカが飾る文学」



序章の「アルジャーノン」に加え、ヨルシカの曲のモデルとなった文学は数多く存在します。
読んだことがあるものはどこか懐かしく、読んだことのないものはその文学を訪れるきっかけになった方もいらっしゃるでしょうか。

n-bunaさんとsuisさんがどのような思いを込めているのか、私も理解を深めようと読書を始めた次第ですが、なかなか追いつくことは難しいです…。
この機会にどの曲がそれにあたるのか、その一部を集めてみました。



又三郎 『風の又三郎』より

宮沢賢治 「新編 風の又三郎」



老人と海 『老人と海』より

アーネスト・ヘミングウェイ 、 高見浩 「老人と海」



ブレーメン 『ブレーメンの音楽隊』より

The Brothers Grimm 「ブレーメンのおんがくたい グリム童話」



左右盲 オスカー・ワイルド著 童話『幸福な王子』より

オスカー・ワイルド 「幸せな王子 オスカー・ワイルドショートセレクション 世界ショートセレクション 20」




チノカテ 『地の糧』より

アンドレ・ジッド 、 今日出海 「知の糧」



靴の花火 『よだかの星』より

宮沢賢治原作 後藤正文編集 「銀河鉄道の星」



夜行 『銀河鉄道の夜』より

宮沢賢治 「新編銀河鉄道の夜」



月に吠える 萩原朔太郎詩集『月に吠える』より

三好達治 、 萩原朔太郎 「萩原朔太郎詩集 岩波文庫 緑 62-1」




『幻燈』収録曲のモチーフとなった新潮文庫6点がコラボレーション限定カバーで登場!
詳細はこちら⇒

第4章 「コラボレーション楽曲」



n-bunaさんとsuisさんはヨルシカの活動のほかにも多数のアーティストとコラボレーションした楽曲を持っています。
こちらの章ではその中の10曲を抜粋してご紹介!

集める中で、suisさんの英語詞の歌唱という新たなギャップに陥ってしまったり、どの曲においてもn-bunaさんの「俺はここにいる!!」と言わんばかりのフレーズが聞こえて嬉しくなったりと、どの曲もみなさんと共有したいなと思うものばかりでした。
ぜひお聞きになってください。



1.「井上陽水トリビュート」 M1「Make-up Shadow」にヨルシカが参加


2.「あの夏のルカ」にて日本版エンドソング「少年時代(あの夏のルカver.)」にsuisが担当


3.クリープハイプ「キケンナアソビ〈完全生産限定盤〉」B面にn-bunaのRemixを収録


4.平畑徹也「AMNJK」suisとn-buna それぞれ参加


5.SawanoHiroyuki[nZk] アルバム「V」の「B∀LK」にsuisがボーカル、n-bunaギターで参加


6.「ザ・ノンフィクション」のテーマ曲「サンサーラ」をsuisがカバー




suis(ヨルシカ)、「ザ・ノンフィクション」テーマ曲“サンサーラ”カバーを配信リリース

7.Lando「ULTRAPANIC」の「宇宙の季節feat.Eve,suis(fromヨルシカ)」


8.神はサイコロを振らない「事象の地平線」より「初恋」n-buna fromヨルシカ&アユニ・D(BiSH/PEDRO)


9.TK from 凛として時雨「egomaniac feedback」の「unravel」にn-bunaがRemixを担当


10.日食なつこ「真夏のダイナソー」リード曲にn-bunaがアレンジャーとして参加


ほかにもタワレコオンラインに掲載中の「日本のロック100名盤 2010年代編」にアルバム「エルマ」が選出されました! ぜひご覧ください。

『日本のロック名盤』オンライン期間限定10%オフ!
詳細はこちら⇒

ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
いろいろと考察を交えておりますが、「ヨルシカの作品の解釈は自由に捉えてほしい」とn-bunaさんとsuisさんは各媒体でよくお話しされていました。
そのきっかけの一つとして、こちらのページで少しでもヨルシカの魅力を伝えるお手伝いが出来ましたら幸いです。

私も『幻燈』を購入して次のライブツアー『月と猫のダンス』に参戦いたします!
みなさままた!


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掲載: 2023年03月07日 23:00