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Mac Miller(マック・ミラー)|最期のアルバム『Circles』がCD/LPでリリース

タグ : ラップ/ヒップホップ

掲載: 2020年03月06日 10:39

Mac Miller(マック・ミラー)アルバム『Circles』

2018年9月、突然この世を去ったマック・ミラー。前月に新作『SWIMMING』をリリースした直後の、そのあまりにも早すぎる死は、RAP/HIPHOPシーンのみならず音楽シーン全体に大きな衝撃を与えた。そして2020年――彼の遺族は、マック・ミラー通算6作目であり、最後のアルバムともなる『CIRCLES』のリリースを発表した。

元々『SWIMMING』の姉妹作としてリリースされるべく制作が進められていたという『CIRCLES』。マック・ミラーが死の直前まで取り組んでいたこのアルバムを、共にプロデュースを手掛けていたジョン・ブライオンが見事に仕上げてくれた。ミラーの遺族によると、彼は『SWIMMING』と本作『CIRCLES』は対となる作品で、2つの異なるスタイルが互いを補い合いながら円を描いていく――“円を描きながら泳ぐ”というコンセプトを持っていたという。フィオナ・アップルからブラッド・メルドー、フランク・オーシャンまで幅広いアーティストの作品を手掛け、『SWIMMING』のプロデュースも手掛けているジョン・ブライオンは、マックと生前過ごした時間、そして彼との会話を元に、『CIRCLES』を完成させたのであった。共同プロデューサーとしてマックとともに名を連ねている彼は、マック本人が抱いていた曲へのヴィジョンを、一切の妥協なく形にしているのだ。

本作『CIRCLES』は、ローファイなビートやシンガーソングライター風のサウンドが取り入れられるなど、前作『SWIMMING』とはまた違ったサウンドスケープを持つ作品である。しかし、ラップに加え、歌声をフィーチャーしたり、生楽器を取り入れたりしているところや、ひたむきで告白調の歌詞など、前作から引き継がれている面もあるのだ。その一方で「Surf」のT-REX風のギターや、プラスティック・オノ・バンド時代のジョン・レノンを思わせるようなプロダクションの「Complicated」、さらに60年代L.A.の先端を駆け抜けたサイケ/フォーク・ロック・バンド、ラヴの「Live And Let Live」のカヴァーなどの楽曲からは、『CIRCLES』がRAP/HIPHOPアルバムではなく、ジャンルの枠を大きく踏み出していることが感じられる。

アルバムからのリード・シングル「Good News」は、Pitchforkに「暗闇に射しこむ、静かな楽観」、ニューヨーク・タイムズに「音楽的な気紛れと、メランコリックな言葉遊び」、DJ BOOTHが「『GOOD NEWS』は目を見張るようなトラックだ」など、米メディアから高い評価を集めている。また配信で先行発売されているアルバムも、THE INDEPENDENT紙で5点満点、THE GUARDIAN紙やNMEで5点満点中4点、Pitchforkで10点中7.4などアルバム評で軒並み高得点を獲得している。

歌詞のあちこちに、当時のマック・ミラー本人の苦悩や葛藤、心の動きが垣間見える部分も見受けられる『CIRCLES』。このアルバムを手にした我々は、彼が目指そうとしていたサウンドスケープを想い、また彼が遺してくれた音楽に感謝するのみである。


【収録曲】
1.Circles
2.Complicated
3.Blue World
4.Good News
5.I Can See
6.Everybody
7.Woods
8.Hand Me Downs
9.That's on Me
10.Hands
11.Surf
12.Once a Day
13.Right
14.Floating