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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.37

ハービー・マン 『メンフィス・アンダーグラウンド』(1969)

HM

ハービー・マン(fl)
ロイ・エアーズ(vib&conga)
ラリー・コリエル(g)
ソニー・シャーロック(g)
ミロスラフ・ヴィトウス(b)※3のみ

ザ・メンフィス・リズム・セクション:
レジー・ヤング(g)
ボビー・エモンズ(org)
ボビー・ウッド(p,elp)
トミー・コグビル(eb)
マイク・リーチ(eb)
ジーン・クリスチャン(ds)

1968年8月21日録音

曲目:
01.メンフィス・アンダーグラウンド
02.ニュー・オーリンズ(ゲイリーU.S.ボンズ)※
03.ホールド・オン(サム・アンド・デイヴ)※
04.チェイン・オブ・フールズ(アレサ・フランクリン)※
05.パブリック讃歌(トラッド)
※カヴァー曲。( )内はオリジナル・アーティスト

【アルバム紹介】
1.ジャズ・フルートとロック、R&Bの邂逅
2.楽曲はオリジナルとR&Bヒット・カヴァー・メインで構成
3.参加メンバー、プロデューサーも異色で豪華

60年代後半は、先週紹介したチック・コリアのアルバムのように、新しいジャズも沢山出てきたと同時に、その頃台頭してきていたロックやR&Bの要素をダイレクトに取り入れたアルバムも登場しました。その一つがハービー・マンのこのアルバムです。

ハービー・マンはジャズ界ではフルートの逸材ですが、ラテンやボサノヴァなど、ワールド・ミュージックの方面への接近も自在にこなし、60年代前半には独自のステイタスを築いていました。そんな矢先に、メンフィスのスタジオのハウス・バンド・リズム・セクションとレコーディングした本作は大ヒットを記録しました。

8ビート、エレクトリック・ギター&ベース、オルガンなど、編成はロック&ポップ・バンドさながら。タイトル曲はグラインドするビートが特徴のオリジナルで、それ以外はカヴァーがメインとなり、ゲイリーU.S.ボンズ、サム・アンド・デイヴ、アレサ・フランクリンの楽曲を取り上げており、ラストはトラッド・ソングになります。

参加ミュージシャンも個性的で、ラリー・コリエル、ソニー・シャーロックの2人のギタリスト、ロイ・エアーズのヴィブラフォン、そこにメンフィスのリズム・セクションという顔ぶれ。プロデューサー&エンジニアは、ジャズはもちろん、ロックも数多く手がけたアトランティック・レコード専属の名匠トム・ダウド。

そもそもジャズ・フルートとR&Bのサウンドとのマッチングという発想が奇抜で、これも、ある意味“何でもあり”的な60年代ならでは、と言えます。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
聴いてよし、踊ってよし、“ホールド・オン、アイム・カミング”!

R&Bファンならよく知るところのサム・アンド・デイヴの1964年の大ヒット・ナンバー。イントロが始まった途端に、疾走するグルーヴに一気に引き込まれて、いつのまにか踊り出してしまいそうです。ハービー・マンのフルートのクールで軽快なプレイ、そしてグワーンと響く、やっちまった系の轟音ギター、その当時はロック喫茶などでゴーゴーを踊るときにピッタリの曲だったのでは。
最後の“リパブリック賛歌”は「権兵衛さんの赤ちゃん」といいますか、某家電量販店のテーマ・ソングのあのメロディです。

SHM-CD国内盤(一般普及盤)

 

輸入盤

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2019年08月02日 12:30